非公式なSEO道場から始まったコンテンツマーケティング、SEOの社内浸透 転職サイト@type四角氏、鳥居氏インタビュー

非公式なSEO道場から始まったコンテンツマーケティング、SEOの社内浸透 転職サイト@type四角氏、鳥居氏インタビュー

株式会社キャリアデザインセンターは、転職サイトを運営するメディア事業、人材紹介事業、派遣事業、新卒の就職活動支援事業など、人材サービスを幅広く行われています。同社はGinzaMetricsをご利用いただきながら、コンテンツマーケティング、SEOについて様々な施策に取り組んでこられました。

今回は、積極的にコンテンツマーケティング、SEOのアクションが行えるようになるための社内浸透について、キャリアデザインセンターの四角氏、鳥居氏にインタビューさせていただきました。


株式会社キャリアデザインセンター メディア本部 四角彰宏氏(左)鳥居俊介氏(右)

 

社内の非公式なSEO道場から始まった社内啓蒙

四角氏、鳥居氏が所属するのが、@type女の転職@type営業の転職@typeプラス、といった転職サイトとエンジニアtypeWoman type営業type、といったウェブマガジン(オウンドメディア)を運営するメディア本部です。

@typeサイト
<転職サイト@type>

キャリアデザインセンター社のウェブサイト運営における一番の特徴は、毎週行われる勉強会(SEO道場)です。ここでは、メディア本部のメンバー以外に、人材紹介事業など他事業部のメンバーも参加し、毎週、コンテンツマーケティングやSEOに関する施策案や疑問を持ち寄りディスカッションが行われ、その場での気づきを各自が日々の業務に取り込むサイクルが回っています。現在、キャリアデザインセンター社では四角氏、鳥居氏含めSEOの専任の担当はいないため、参加者はそれぞれ別の業務も行いながらの自発的な活動です。しかも、この勉強会は正式な人事組織には属さない活動とのことで、参加の業務的な義務はありません。それにもかかわらず、アクティブな活動になっているのには何か背景があるのでしょうか?これについて四角氏は「強制力のない活動であることが活発な意見が出やすい雰囲気を作っていると思います。参加メンバーも、部活ぐらいの感覚で捉えて、楽しんで取り組んでくれています。そもそもSEOは正しい答えは分からないので、そのぶん興味や探究心が大きな原動力になると思っています。またメンバーの刺激のためにも積極的に外部の方との交流の機会を作るようにしています」と語ります。楽しんで取り組むというのが大事なのかもしれませんね。

 

SEO道場開始のきっかけはコンテンツが重要になったこと

勉強会のきっかけは、Googleのアルゴリズムの変更などにより、SEOに取り組む上でコンテンツが重要になってきたことが背景にあります。この活動を始める前は、四角氏が1人で属人的にSEOに取り組んでいましたが、運営サイトの増加とともに、Googleがコンテンツをより強く評価するようになってからは、良いコンテンツを正しい作法で作っていくために、どうしても社内を巻き込んでいかなければならなくなりました。とはいえ、その時点でSEOについての知識を持っている社員は四角氏以外におらず、社内的な理解も弱かったため、まず啓蒙活動から始めようということで、この勉強会が始まりました。

 

SEO道場から主力メンバーが生まれている

現在の活動は、1週間に1回、各自が考えた施策や疑問を持ったことを持ち寄り、それについてディスカッションしていく形式ですが、当初は、各部門から若手中心に1人ずつ声をかけ参加を呼びかけ、四角氏が、流入数やファインダビリティなどKPIとして見ている指標、SEO視点でのマークアップ、ツールの使い方など、SEOの基礎的な知識を共有する場として始まりました。徐々に、そこで学んだことを実際に現場で実施し、成果が出たら横展開してみるという動きも行われるようになり、今では、各自が自発的に外部で開かれるセミナーに参加して情報を収集してくるまでに盛り上がっています。更に、4~5年の活動の結果、この勉強会で育ったメンバーが今では各サイトの編集長やマネージャーといった主要メンバーに育っていることも大きな収穫とのことです。インタビューに同席した鳥居氏も、最初はコンテンツマーケティング、SEOについて経験がない状態で入社しましたが、「勉強会に参加したことで、施策を行い効果検証によって振り返ることが習慣化した」と勉強会の効果を実感していました。

 

複数サイト運営することで学びが加速されている

キャリアデザインセンター社はメディア本部だけでも6サイト以上を運営していますが、複数サイトを運営していることも、学びの加速につながっていると言います。「@typeでコンバージョンが取れないキーワードグループがあった時に、他のサイトで確認してみると、意外と成果が良いこともあります。そういった時にGinzaMetricsを使いデータを深堀りしてみると、同じキーワードグループの中でも、流入を獲得できているキーワードの種類に違いがある事に気づき、施策として取るべきアクションが見えるといったようなことが多々あります」と複数のサイトを比較しながら施策を検討できることのメリットの例を上げています。

 

今後は全体最適の取り組みへ

四角氏が始めたSEO道場がきっかけとして、今や各メンバーが自発的に日々の業務にコンテンツマーケティングやSEOの視点を取り込んでいる状態になってきていることのひとつの成果として、「直近ではURLの変更や正規化を伴う大きなリニューアルを行うことができました。これまでなかなか手が付けられていなかったSEO要件を、高い優先度で入れられたことは、社内理解が進んできた結果でもあります」とのこと。
四角氏は次なるステップとして「今後は、多数運営するサイトの全体最適の取り組みにフェーズを進めていきます。これまでは各サイトの担当者が切磋琢磨しながら自分の担当するサイトの改善を進めてきましたが、今後はそれぞれのサイトの個性を生かしつつ、全体的な視点での施策にも取り組んでいきたいと考えています。」と今後の方針を話されました。

 

GinzaMetricsの活用法について

同社でのこれまでのGinzaMetrics活用目的はキーワードやキーワードグループを施策ごとに柔軟に設定し、調査やキーワード選定、効果検証を行うことです。効果検証のKPIは、主に流入数やファインダビリティスコアを見られています。今回のURL正規化を伴うリニューアルの効果検証もGinzaMetricsで行う予定とのことです。今後は、よりコンテンツのパフォーマンスを測るツールとして、GinzaMetricsを活用したいと語っていただきました。「Googleがユーザーにとって価値あるコンテンツを提供しようとしているので、私たちが行うSEOも当然ユーザーに価値あるコンテンツを提供していく取り組みであるべきだと考えています。GinzaMetricsは価値あるコンテンツを提供できているかについての評価基準として使っていきたいですね」。

最後に、「Ginzamarketsさんをはじめ外部のパートナーさんには、社内に刺激を与えて頂く役割も期待しています」と激励をいただきインタビューはお開きとなりました。