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ブランド構築のためのコンテンツマーケティング事例:iichi(いいち)インタビュー

2015.06.03 |

今回は、ハンドメイドマーケットを運営するiichi(いいち)社の佐藤氏、申氏、黒田氏にコンテンツマーケティングの取り組みをインタビューさせて頂きました。ハンドメイドマーケットとは、主に個人が作り手のハンドメイド(手仕事)品を対象としたCtoCのマーケットプレイスです。ハンドメイドマーケットECは、ここ数年、盛り上がっている分野で、海外ではEtsyが今年(2015年4月15日)上場しています。日本でも、注目サービスが誕生してきており、その中でiichiは、博報堂DYグループ横断社内公募型ビジネス育成プログラムから立ち上がった、プロ/ハイエンドユーザー(登録作家の約4割がプロ)を対象にしたハンドメイドマーケットプレイスです。


<iichi株式会社 黒田氏(ディレクター)、申氏(ディレクター)、佐藤氏(取締役)>

 

コミュニティを活性化するためのコンテンツ

まずはiichiのこれまでのマーケティングの取り組みを伺いました。

iichi ウェブサイト

「iichiはこれまでずっとコミュニティ作りを続けてきました。ハンドメイドマーケットプレイス自体、手仕事品が好きな人たちのコミュニティです。iichiを使ってくれている作り手の方や買い手の方に、メルマガや特集、イベントやSNSを通じてコンテンツを発信し、コミュニティをより活性化することに重きを置いてきました。中でも力を入れてきたのはメルマガです。メルマガ内で作品を紹介していますが、どの作品を売りたいか、売れそうかではなく、どういった空気感を提案したいかを決め、そのテーマに合わせて作品を選択し、メルマガコンテンツを作っています。いわゆる従来からのECサイトのメルマガというよりは、雑誌に近いコンテンツだと思います。例えば、1個数万円するような、ECでは簡単には売れないお皿も、利用シーンの提案をしたり他の作品と組み合わせてみることで、読者にそのお皿がある場面を想像してもらうことができます。

すぐに販売に結びつかない場合もありますが、切り口を持たせて空気感を作ることで、コンテンツに飽きさせずに作品の魅力を伝えていくことができるのではと思っています。直接的に売ること以上に、iichiの提案する空気感を気に入って頂いて、定期的に来て頂けるようにすることが重要だと思っています。」

いいち通信
トラフィックを集めるためにコンテンツマーケティングに取り組む企業が多い中、既存ユーザーのロイヤルティ向上を目的にコンテンツマーケティングに取り組んでいることが分かりました。続いて、どういった流れでメルマガコンテンツを作るのか聞いてみました。

「メルマガは、基本的に配信する当日に作ります。その日の天気や出来事など読み手と共有・共感できるものを起点に、読み手の気持ちを想像して作っています。また、メルマガを作る際の事前準備には時間を使っています。毎日、新しく出品された全ての作品に目を通して、今、どんなものがiichiに並んでいるかを把握した上で作るようにしています。また、店舗やイベントで直接買い手の方と接する機会も、どんな方がコンテンツと接しているのかについての読者像を具体化する上で重要です。読者像が具体的になれば言葉遣いも変わってきます。」

 

そこまでユーザー視点で作られたコンテンツであれば、読者にも喜んでもらえそうです。

「そうですね。開封率が一般的なECサイトと比べると高いと思います。会員さんの中には、メルマガを毎回楽しみにして頂いている方もいらっしゃいます。イベントなどで『いつも楽しみにしています』と声をかけて頂くこともあります。何を買うわけではないけれど、ふらっと寄ってみたくなる雑貨屋さんのような場所を、コンテンツを通じて作り上げることを意識しています。」

iichi 申氏
<読者が共感できるコンテンツを作るため毎日新しく出品された全作品に目を通す申氏>

 

メルマガ以外にソーシャルメディアも積極的に活用されています。

「ソーシャルメディアも複数活用してコンテンツを発信しています。例えばFacebookは、テキスト量を多めにできるため、作品に込められた作り手の想いやこだわりをしっかり表現する場として活用しています。Facebookは、iichiをご利用頂いている方の属性にも合っていると思います。一方、Twitterは、短いテキストで表現する場だからこそ伝えられる楽しい商品やかわいらしい商品を中心に紹介しています。Instagramは日記的に使っており、日常的な風景を画像で表現しています。
また、Pinterestはiichiが提案したい空気感を画像を通して表現するために使っています。Pinterestはフォロワー数が急増していて、日本の企業アカウントの上位を占めています。」

 

作り手の方向けのコンテンツについても聞いてみました。

「『いいち通信』という、作り手の方向けのメルマガを配信してiichiの使い方などをサポートしています。また、先ほどお伝えしたように、コンテンツ内で、作り手の方やその品物を大切に扱っていることが、iichiを利用する安心や信頼につながっているとも考えています。」

iichi Pinterestアカウント

 

コンテンツを発信する理由

ここまで手間をかけてまで、コンテンツを発信している理由を伺いました。

「ハンドメイドマーケットを運営する上で、信頼が非常に重要だからです。個人が作っている物、中には何万円もする物をECで買って頂くには、作り手の方やiichiというマーケットプレイスへの信頼が必要です。また、作り手の方にとって、気持ちを込めて作った作品は自分の子供みたいなものです。作品を売りに出すことを『お嫁に出す』という表現をされる方もいらっしゃいます。作り手の方にとっても、自分の作品を大事に扱ってくれる買い手やマーケットプレイスが求められます。iichiが作り手の方、買い手の方に信頼して頂けるマーケットプレイスであり続けるために、売るためだけのコンテンツではなく、信頼を構築するためのコンテンツが必要なのです」

ハンドメイドマーケットを活性化するために、マーケットプレイスへの信頼、つまりブランドがキーファクターであり、コンテンツを通じてブランドを構築していると明かされました。

iichi 佐藤氏
<コンテンツを通じてブランドを作ることの重要性を語る佐藤氏>

 

コミュニティの拡大

今後、これまでのコミュニティを維持したまま、より広げていくにはどうすれば良いのでしょうか?

「これまでは、すでにiichiのことを知っている方に対してのコンテンツが多かったのですが、これからは、より幅広い方にiichiを知って頂けるようなコンテンツを発信していこうと考えています。実際に取り組みも始めています。例えば、この4月から入社した黒田は前職でBLOGメディアの編集長としてSEOライティング記事を確立させ、メディア成長させた経験があります。SEOやソーシャルメディアマーケティングの経験がある人間に加わってもらうことで、新規ユーザーとの接点を増やし、より広い方にiichiを知って頂けるように頑張っていきます。」

iichi 黒田氏
<iichiブランドを広げて行くためSEOやソーシャルメディアの活用を推進する黒田氏>

 

「とはいえ、検索エンジンを重視するあまり、iichiのこれまでのブランドを損なうコンテンツを発信する訳にはいかないため、そこは役割分担で取り組んでいます。コンテンツを作る際、まず黒田がSEO視点でルールを押さえたた原稿を作り、それをこれまでiichiのコンテンツを作ってきた申が、iichiのユーザーに合わせた内容に修正するといった流れです。GinzaMetricsでキーワードグループを作って管理していますが、対策したキーワードグループでは、徐々に検索順位が上がり始めています。今後は、流入、コンバージョンまで含めて最適化を進めていこうと思います。申と黒田のハイブリッド分業体制やGinzaMetricsによるデータ管理など、これまで以上にウェブマーケティングを意識した運用体制が整いつつありますので、iichiがこれまで培ってきたブランドを構築するためのコンテンツマーケティングを、よりスピーディにかつ幅広い方を対象に広げていこうと考えています。」

GinzaMetricsキーワード順位分布
<対象キーワードを定めSEOの視点をコンテンツに取り入れ始めている(画面はデモ画面であり、iichi社の実際の画面ではございません)>

 

まとめ

ブランドを構築するためにコンテンツマーケティングを活用している事例は、まだ少ないのが日本の現状です。そんな中、iichi社は、ブランド構築にコンテンツを有効活用している事例です。以下、iichi社の取り組みのポイントをまとめます。

  • ハンドメイドマーケットプレイスでは作り手、買い手からの信頼(ブランド)を獲得することが重要。
  • 信頼(ブランド)を得るために、読者をよく知り、読者との共通点を起点にした共感の得られるコンテンツを有効活用している。
  • 新規ユーザーを増やすためにSEOやソーシャルマーケティングの視点を取り入れつつ、品質は落とさない運用体制を構築している。

ご参考にして頂けると幸いです。

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