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SEO対策の方法やツールの活用法、事例や調査レポートを紹介します!

SEOとリスティング広告の費用対効果を最適化するには

2012.05.26 |

SEO施策とリスティング広告(PPC)の投資配分についての記事です。

 

自然検索とリスティング広告(PPC)のクリック割合は「8:2」

2011年9月に出されたSEO in Philadelphiaの調査データによると、自然検索の10位までの合計クリック率は52.48%で、PPCのそれは13.01%です。この合計を100%にして算出し直すと、自然検索のクリック率:PPCのクリック率は80.13%:19.87%となり、約8:2の割合です。当然ですが、PPCよりもSEOの方がよくクリックされるのです。

SEO in Philadelphiaの調査レポート(PDF)

 

別の例も見てみましょう。ペンシルバニア州立大のドクターと豪州クイーンズランド大の教授の共同論文として、2009年に同様の内容が報告されています。その論文によると、自然検索の合計クリック率は54.5%で、PPCのそれは10.2%です。算出し直すと、自然検索のクリック率:PPCのクリック率は84.2%:15.8%となり、おおよそ 8:2 の割合になります。

8_2

Investigating customer click through behaviour with integrated sponsored and nonsponsored results (PDF)

概ね自然検索のクリック:PPCのクリックは約8:2の割合と言えそうです。

 

自然検索とリスティング広告(PPC)の管理キーワード数の違い

以前SEOやウェブマーケティング関連のセミナーで登壇した際、「SEOで管理するキーワード数」と「リスティング広告で管理するキーワード数」を、参加者の方に挙手の形で伺ったことがあります。そのときの大体の結果は次のようなものです。

【リスティング広告で管理しているキーワード数】

・10000〜キーワード:   6〜7割程度(半分以上)
・1000〜10000キーワード:3〜4割程度
・〜1000キーワード:   ほぼゼロ

 

【SEOで管理しているキーワード数】

・10000〜キーワード:   1割未満〜1割程度
・1000〜10000キーワード:3〜4割程度
・〜1000キーワード:   5〜6割程度(半分以上)

 

セミナー参加者は数十名であり、また挙手の数を一人一人正確に数えたわけではありませんので、上記数字がどこまで現実を正確に表しているか疑問は残るところはあります。ただこの挙手結果に対して率直に感じたのは、リスティングに比べてSEOは圧倒的に管理されていないことです。

SEOのほうがクリックのパフォーマンスが高いはずなのに、なぜかリスティングにばかりリソースを割いてしまう。

 

自然検索とリスティング広告(PPC)のカニバライズ

同じキーワードで自然検索とリスティング広告で上位表示されると、カニバライズを起こすのではないか?といった質問を受けることがあります。ここで言うカニバライズとは、自然検索で上位表示されているキーワードに対してもリスティング広告が上位表示されており、無料で得られるはずの自然検索流入(本当はページ作成などがあり無料ではないですが)に対して、わざわざお金を出して流入を得ることを指します。

しかし、広告も1位もあなたのサイトであれば上部を専有することができます。ここで大切なのはクリックされることではなく、ほかのサイトを締め出すことです。乱暴な表現ではありますが、これがブランド競争です。

 

SEOと広告のバランス

ここまで読むと、結局は「リスティング広告の投資割合を減らし、SEO対策への投資割合を増やせ」と言いたいのか?と思うかもしれません。私は、これは基本的には「No」だと考えています。

もちろん、SEM(SEO+PPC)関連予算として使える投資額が固定化されている場合で、かつあまりにPPC偏重の予算配分の場合は、SEO対策への投資割合を幾分増やす方が妥当でしょう。しかしそれより妥当なのは、SEM(SEO+PPC)に対する予算配分を強めることであり、またSEM含めたネット施策/デジタル施策に対する予算配分を増やすことです。私がその根拠とするのは、次の2つの数字であり、企業や消費者の動向の変化です。

 

1.消費者のネット接触時間の増加

博報堂のメディア環境研究所さんが定点調査している「メディア定点調査」というレポートがあり、その中に「メディア接触時間の時系列変化」というものがあります。

メディア定点調査 メディア接触時間

これを見ると、日本におけるネット接続時間は毎年増加しています。メディア環境研究所:2011年メディア定点調査(PDF)

 

また、この毎年のレポートを元に、年代別の「4マス」対「ネット」割合の推移を調べたことがあるのですが、特に若者層においては2008年と2011年とでは、メディア接触動向が全く異なります。

メディア接触時間10代20代

これが、ネット施策/デジタル施策に対する予算配分を増やすことが妥当だと判断する理由です。ちなみに海外では、広告投資を毎年相当行っているP&Gなどが、伝統的メディア(テレビや新聞など)への投資割合を減らし、デジタル関連施策にシフトすると明言しています。

P&Gが1600人のレイオフ。伝統的なマーケティングをカットし、デジタルマーケに注力
Proctor & Gamble slashing traditional media advertising budget in favor of “more efficient” digital media

 

2.検索回数の増加

アメリカの調査会社comScoreの調査によると、検索エンジンの検索回数は、今なお増加傾向にあります。アメリカの数字は次のようなものです。

・2009年7月:136億回
・2010年7月:166億回
・2011年7月:192億回

comScore Releases July 2011 U.S. Search Engine Rankings

ソーシャルメディアの広がりにより、「検索はもう死んだ」的な文脈で語られることもありますが、アメリカの数字ではあるものの、数字を見る限り死んではいないように思います。

※日本のデータは「2008年1月→2009年1月で検索回数9%増加」という古いものしか見当たらず、もし日本の検索エンジンは死んだ、もしくは死にゆく方向と判断できる情報や調査結果をご存知の場合、是非ご指摘頂ければ甚大です。

検索に関しては、検索回数の増加に直接的に触れられているわけではありませんが、昨年Googleが提唱したZMOTは、昨今の消費者の動きをうまく言い表している概念だと思います。

http://www.zeromomentoftruth.com/
Googleが提唱するZMOT(Zero Moment of Truth)と消費者の新しいメンタルモデルとは?

このブログ記事では、SEO対策とリスティング広告(PPC)の投資割合を検討するための参考情報として、いくつかの数字や調査結果、また私の経験をまとめました。

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