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SEOマーケターのためのサイト診断ストラテジー入門【Vol.2】(全4回)

July 24,2019| By:

Vol.1をすでにチェックした方はご存知の通り、「SEOマーケターのためのサイト診断ストラテジー入門」は、検索エンジン最適化(SEO)診断とその使い方に関する全4回のシリーズです。

前回は、包括的レポーティングを通じてSEOに取り組む目的や重要性、マーケターが今すぐ取り組める診断のタイプについて、そしてそれぞれの診断に要する期間やコストを見てきました。

Vol.2となる今回は、サイト診断のデリバラブル(プロジェクトで生み出される具体的な成果物)について、診断の種類やプロバイダーごとにどんな成果やメリットが見込めるのか紹介していきます。

SEO診断ではどんなデリバラブルが見込めるのか

ウェブサイトのSEOやコンテンツマーケティングに取り組んでいる方は、サイト診断をすることで、マーケターとしての次のステップを指し示すようなデータを収集して分析に使いたいと思うはずです。サイト診断で得られた結果はデータをカプセル化して要約し、チームが使いやすいように提供してくれます。もちろん、SEO診断で得られる分析結果やその情報は診断タイプ、使用したツールや、診断を依頼した代理店、事前に決めたゴールや目標によって異なってきます。

前回、大まかに8種類のSEO診断について紹介しましたが、今回はそれぞれの診断から見込めるデリバラブルについて一つ一つ見ていきましょう。では、Vol.1 で紹介した8種類について簡単におさらいするとともに、それぞれのデリバラブルを紹介します。

  • 自動化SEO/URLチェッカーは、あなたのサイトやURLをスキャンし、比較的分かりやすいエラーを発見します。このタイプの診断にかかる期間やコストは通常、最小限に抑えられます。結果、徹底的な分析というよりは全体を軽くチェックするツールとして使うことで、分かりやすい脅威やエラーを発見できるでしょう。
  • SEO分析ツールやプラットフォームはサイト全体またはサブフォルダーをスキャンして、エラーのインサイトを提供します。URLチェッカーと似ていますが、SEO分析ツールを使えば、より多くのページをスキャンして修正箇所の優先度についてインサイトを得ることができます。サービスプロバイダーによっては、競合情報を受け取る機能がついている場合も。
  • ミニ診断は個別ページに入り込まず、サイト全体のSEOヘルスを素早く測定します。SEOの観点からサイトヘルスをチェックして問題点を洗い出すなど、すでにあるSEOプランをアップデートするのに適しています。
  • ハイブリッド診断は、テクニカルスキャンと常時アクセス可能なツールの使用に加え、特化型レポート、戦略的インサイト、クロスファンクショナルな診断まで含んでいます。さらに競合情報やワードの検索ワード順位リストを含んでいる場合もあります。
  • スペシャル診断によって見込める成果物には、ECサイト統合やトラフィックの急落、Googleペナルティなどの緊急事態に置いて、診断ニーズに合わせた情報の提供などが含まれます。また、競合情報やオフサイトコンテンツ分析など、なぜ割合や数が減少しているのかについて関連情報を含む場合もあります。
  • エレメント診断では、ある特定のSEO要素を選び、自動化ツールを使って分析します。短期間で実施可能な、比較的小規模の診断です。しかし、大規模サイトの各ページにある要素を選んで分析したいという場合は、期間が長くなることもあります。
  • 戦略的SEO診断は、包括的な診断タイプです。ソリューションプロバイダーがサイト全体をチェックして、全てのSEO要素に対する分析、推奨、プロジェクトプランをレポートにまとめます。料金・価格は少し上がりますが、その分デリバラブルの選択肢も増えるでしょう。
  • フルサービス診断では、戦略的SEO診断に含まれるサービスに加え、SEOプランの決定から実行まで支援します。サービスプロバイダーはクライアントと長期的な関係を築き、SEOパフォーマンスのモニタリング、キーワード調査、サイトの更新(またはサジェスト)のサポートをします。長期間にわたる集中的な診断が特徴です。

サービスプロバイダーやツール販売業者にSEO診断を頼む際は、事前に話し合いで必要なデリバラブルをリストアップすることをお勧めします。後に追加すると、コストやタイムロスが発生する場合があるからです。

デリバラブルを正しく選ぶことで、どの診断タイプを選んで注力すればいいかが明確になるでしょう。

加えて、診断タイプを決める際はタイムラインも考慮すると良いでしょう。先週お話ししたように、自動化チェッカーは数分で、簡単な診断結果を提供するのに対し、フルサービス診断や戦略的SEO診断だと数週間から数ヶ月を要する場合もあります。つまり、サイト規模に見合った成果物を見極めることが重要なのです。例えば、早急に典型的なエラーや修正点を洗い出す必要があるのか、またはゴールや優先事項を深く分析する必要があるのか。もう一度明らかにしておきましょう。

 

SEO・コンテンツマーケティングプランに組み込むべきデリバラブルとは

サイト診断で何が得られるか理解するために、まずはサービスプロバイダーが作成したSEO・マーケティングプランの項目を見て、デリバラブルをチェックしましょう。もしインハウスで取り組んでいる場合はご自身でリストアップしてみましょう。

ここからは、簡単な脅威分析アラートから全体的なレポート識別機会まで1つずつ見ていきます。サービスプロバイダーによって提供するレポーティングは異なる場合もあるので、大体の目安として参考にしてください。

サイト診断のデリバラブル一覧

 

脅威とエラー

ツールを使用するにしても、代理店に任せるにしても、サイト診断プロバイダーは脅威とエラーリストを使ってサイトをチェックできるようでなければいけません。関連の成果物には、脅威チェックリスト、エラー・イシューリスト、脅威とエラーの優先順位付けリストなどが含まれます。

脅威分析はどの診断においても比較的簡単な分析で、使用ツールまたはプロバイダーが脅威とエラーをリスト化してくれます。チェックリストの例としては、「タグが長すぎる、または短すぎるか」「このページのメタデータは集積しているか」「どのページに’noindex’タグが含まれているか」などです。

エラー・イシューのチェックリスト

 

URLチェッカーツールやプラットフォームを使用している場合、チェックしているエラーのリストを頼むようにしましょう(DemandSphereでは100個以上ものエラーを定期的に確認できます)。代理店に依頼している場合も、エラーリストの提供をお願いしましょう。リスト項目には、例えば「サイトの安全性確保をチェックする」などカテゴリー別もあれば、ページ別の項目も含まれています。

ツールや代理店を選ぶ際は、エラーリストが優先順位付けされた状態で戻ってくるか確認しましょう。社内で、またはプロバイダーと、優先順位付けを議論できますか?最初にフォーカスしたい特定の商品や、トラフィックの多いページはありますか?エラーが数百個にも及ぶ際は正しい順序で解決していくというのは難しいでしょう。

 

順位データ

ミニ診断をするにせよ、戦略的診断でより深い分析を行うにせよ、順位データはどんなサイト診断においても基本的な要素になります。基本的に順位データは、ターゲットキーワードに対する現在のポジション、また潜在的には、検索ボリュームと月別の訪問者数の予測値まで示していると言えましょう。成果物には現在の順位情報、ユニバーサル検索における順位、ランキングの傾向や位置情報の分析が含まれます。

プロバイダーを選ぶ際は、事前にトラックしたいキーワードリストを作成して渡すか、重要なキーワードを客観的な視点から選んで欲しいのか考えておきましょう。順位データツールはサイト上のコンテンツ一つ一つではなく、現在トラックしてるキーワードのデータのみを表示します。全てのページからターゲットキーワードを抽出していない場合、機会を逃しているかもしれないのです。

蓄積された順位データに含まれる成果物として、順位がどう変動しているか、検索エンジン別や競合と比較してどれくらいの数のキーワードがそれぞれの順位にランクインしているか、などの点があります。これらは、サイトをアップデートしていく上で順位の変化を確認する際に役立ちます。

検索ワード1位のサイトでも必ず検索結果のトップに表示されるわけではない

ユニバーサル検索要素に関する情報は順位データの重要な一部です。プロバイダーにもユニバーサル検索に関する情報が含まれているか確認するようにしましょう。検索ワードによってはGoogleのショッピング広告、画像検索などユニバーサル検索要素が検索結果ページを占領して、1位のサイトが必ず1番上に表示される訳ではないのです。その検索ワードにおける1位という順位がサイトにとって何を意味しているのか考えてみましょう。見込みトラフィックボリュームが得られていない場合もあります。さらには、ユニバーサル検索要素は頻繁に変わります。そういった変化がページに与える影響をトラックする重要性も認識しておきましょう。

最後に、普通の順位チェック機能には含まれていないのが位置情報分析です。複数のロケーションにおけるサイト順位のチェックが可能なSEOツールを利用しましょう。あなたのブランドの市場パフォーマンスを分析してインサイトを得ることができます。

 

競合分析

SEOは「あなたが今どこにランクインしているか」を示すだけでなく、マーケティングエコシステム全体のパフォーマンスを表します。競合分析機能を使えば、競合との差別化、競合分析、競合発見、市場分析などに役立てることができます。

基本的にサイト診断では、ある一点で競合と比較した際の順位を表示します。より詳細に分析する競合トラッカーだと、ある期間での連続的な競合のパフォーマンスを表示します。さらに深い分析になると、ユニバーサル検索要素に加え、競合が変動しているキーワードやコンテンツも表示します。戦略的診断やハイブリッド診断では、SEOに取り組み始めたばかりとの一点比較だけでなく、競合の変動を連続的に捉え、分析に役立てます。

アドバンス競合分析はマーケティングに新たな視座を与えてくれます

ただどの競合が勝っているかだけでなく、あなたのコンテンツに対して何を発信して勝っているのか、もちろん気になるところです。DemandSphereには、現在の順位、順位の変動、セグメントの傾向など高度な競合分析とレポーティング機能が含まれています。

ここで注意として、競合発見の要素がSEO診断に含まれていない場合は、トラックしたい競合の名前をリストアップしておきましょう。またどの競合サイトと比較すればいいのか分からない場合は、サービスプロバイダーに協力を頼みましょう。

競合発見では、すでに競合を把握していると思っていても、実は見落としがあったというパターンが非常に多いのです。ユニバーサル検索要素、画像、動画なども含めて全体像を見ると、今までの思い込みがいかに大きかったかにびっくりするでしょう。

そのため、GoogleだけでなくAmazonなどショッピングサイト、その他検索エンジンでの競合も表示してくれるツールやサービスがおすすめです。さらにモバイルとPC別、都市、地域、国別に競合を発見して比較できると、尚更良いでしょう。

 

その他のデリバラブル

サービスプロバイダーが提供するツールや機能を見てみると、他にも様々な種類のデリバラブルが

あるサービスではオフサイトコンテンツを分析する機能や、現在あなたが販売していないプロダクトの商業機会を狙う機能が含まれています。SEOツールの多くには、アナリティクスインテグレーションというSEOプランがトラフィックにどう影響を与えているのか識別するのに便利な機能もあります。また、フルサービスの契約をしている場合は、サービスプロバイダーがどのようにサイト改善の機会に取り組んでいるかタイムラインと実行プランを確認しましょう。

繰り返しになりますが、サイト診断を実施する際は、欲しいデリバラブルが何か具体的に伝えるようにしましょう。特定の希望やリクエストを事前に伝えておくことで、時間やコストの追加発生を予防できるからです。

 

デリバラブルの出力フォーマットを決める

あなたが見込んでいるデリバラブルは様々な形、方法で得られることでしょう。分析ツールを使用している場合は、アプリやプラットフォーム内にレポーティング機能があるかもしれません。他にも、PDFやスプレッドシート、プレゼンテーションなどのフォーマットでレポーティングを受け取れる場合もあります。

デリバラブルの出力フォーマットは、PDFやスプレッドシート、プレゼンテーションなど複数のオプションが存在

サービスプロバイダーと協力するにせよ、SEOツールを使用してインハウスで診断を実施するにせよ、データをコンパイルする方法に関してゲームプランを組み立てる必要があるでしょう。この際、考えたい点としては以下のようなものがあります。

  • 診断の結果を誰がレビューするのか。それは、自分自身か、チーム、複数の部署、役員またはクライアントなのか。相手に対して最適なフォーマットは何か。
  • エグゼクティブサマリやToDoリストなど複数のフォーマットを用意する必要があるのか。事前に考えておくことで、必要な際に決まったフォーマットで診断を実施することができます
  • 診断後の次のステップとして何をすべきか。どんなフォーマットが適しているか。簡単なフォローアップなのか、分析を通じて結果をレビューするのか、それともサイトの新しいコンテンツに関するエディトリアルカレンダーを1から作りたいのか。
  • あとで結果を参照する必要はあるのか、それともサイトで簡単なアップデートをするだけなのか。
  • どれくらい診断結果とレコメンデーションのインサイトが必要なのか。簡単なチェックリストや順位データ、より詳細なマーケット状況と競合情報まで欲しいのか。
  • 診断には、機会トラッキングや将来の順位トラッキングなどフォローアップの機能は含まれているのか。診断は、順位トラッキングツールへの常時アクセスが可能か。(DemandSphereのサイト診断では、サイト改善後のトラッキングを30, 60, 90日と分けて行なっており、弊社チームとお客様が定期的に確認・レビューできるようになっています。)

多くの場合、どの診断タイプを選んでどの程度分析したいのかという希望によって、デリバラブルは異なります。しかし、サイト診断の目的はデリバラブルを得ることではありません。診断結果を使って次のアクションに繋げる、PDCAサイクルの一環として使うことに意味があるのです。

 

当社ではサイト診断のサービスを提供しています。広範囲に渡る診断観点からレポーティングを行い、長期的なSEOのロードマップを提案することが可能です。ぜひお気軽にご相談下さい。

次回以降Vol.3 とVol.4では、現在進行中の診断とパフォーマンス測定についてさらに詳しく見ていきます。

  • どのくらいの頻度でSEO診断を実施すべきか
  • 診断をインハウスですべきか、専門家に頼むべきか。後者ならば誰に診断を頼めばいいのか
  • どのようにサイト診断結果を反映・実行していくべきか

などのトピックを扱う予定です。ぜひ次回もご覧ください。

 

この記事は、DemandSphere米国本社のブログを日本語訳にしたものです。

原文 Site audits: What should I expect from my deliverables?  by Erin Acheson 

元記事発行日: 2019年6月17日、最終更新日: 2019年7月24日

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