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SEOマーケターのためのサイト診断ストラテジー入門【Vol.3】(全4回)

July 29,2019| By:

ついにシリーズ「SEOマーケターのためのサイト診断ストラテジー入門」も第三回まできました。今回は、前回までお話ししたサイト診断の説明を踏まえて、実際に実行する段階のお話をします。

Vol.1 Vol.2 では、SEO診断の重要性、8種類のSEO診断、ビジネスニーズの見極め方法、診断の具体的なタイムライン、診断で得られるデリバラブル(プロジェクトによって生み出される具体的な成果物のこと)について見てきました。まだチェックしてない方は、ぜひご覧ください。

 

どれくらいの頻度でサイト診断を実施する必要があるのか

通常、サイト診断はサイト上の問題点を洗い出して修正する、SEOとサイトパフォーマンスを向上する取り組みの一環として捉えられています。しかし実は、サイト診断は決して一回限りのキックオフイベントで終わってはならないのです。

今回は定期的なサイト診断を習慣づけること、そして何かニーズが生じたときの診断活用について説明します。サイト診断を定期的に行うことで反動的なリソースの消費を減らすことができます。例えばサイト上で修正が必要になった時に、その修正作業に時間を取られて順位が下がったり、トラフィックを失ってしまうこともあるのです。

メンテナンスとしての診断は不要なトラフィックロスを防いで、競合やマーケットターゲティングで生じる問題点をカットダウンできます。

まず、このシリーズで扱っている8種類のSEO診断についておさらいしましょう。

  • 自動化SEO/URLチェッカーは、あなたのサイトやURLをスキャンし、比較的分かりやすいエラーを発見します。このタイプの診断にかかる期間やコストは通常、最小限に抑えられます。結果、徹底的な分析というよりは全体を軽くチェックするツールとして使うことで、分かりやすい脅威やエラーを発見できるでしょう。
  • SEO分析ツールやプラットフォームはサイト全体またはサブフォルダーをスキャンして、エラーのインサイトを提供します。URLチェッカーと似ていますが、SEO分析ツールを使えば、より多くのページをスキャンして修正箇所の優先度についてインサイトを得ることができます。サービスプロバイダーによっては、競合情報を受け取る機能がついている場合も。
  • ミニ診断は個別ページに入り込まず、サイト全体のSEOヘルスを素早く測定します。SEOの観点からサイトヘルスをチェックして問題点を洗い出すなど、すでにあるSEOプランをアップデートするのに適しています。
  • ハイブリッド診断は、テクニカルスキャンと常時アクセス可能なツールの使用に加え、特化型レポート、戦略的インサイト、クロスファンクショナルな診断まで含んでいます。さらに競合情報やワードの検索ワード順位リストを含んでいる場合もあります。
  • スペシャル診断によって見込める成果物には、ECサイト統合やトラフィックの急落、Googleペナルティなどの緊急事態に置いて、診断ニーズに合わせた情報の提供などが含まれます。また、競合情報やオフサイトコンテンツ分析など、なぜ割合や数が減少しているのかについて関連情報を含む場合もあります。
  • エレメント診断では、ある特定のSEO要素を選び、自動化ツールを使って分析します。短期間で実施可能な、比較的小規模の診断です。しかし、大規模サイトの各ページにある要素を選んで分析したいという場合は、期間が長くなることもあります。
  • 戦略的SEO診断は、包括的な診断タイプです。ソリューションプロバイダーがサイト全体をチェックして、全てのSEO要素に対する分析、推奨、プロジェクトプランをレポートにまとめます。料金・価格は少し上がりますが、その分デリバラブルの選択肢も増えるでしょう。
  • フルサービス診断では、戦略的SEO診断に含まれるサービスに加え、SEOプランの決定から実行まで支援します。サービスプロバイダーはクライアントと長期的な関係を築き、SEOパフォーマンスのモニタリング、キーワード調査、サイトの更新(またはサジェスト)のサポートをします。長期間にわたる集中的な診断が特徴です。
サイト診断の種類と適性一覧

 

では、サイト診断は一体どれくらいの頻度で実施すればいいのでしょうか?次の4つのコアポイントを意識して決めましょう。

  • コンテンツの伸び:どれくらい新しいコンテンツを作成、発信しているのか?月ベースでサイトで発信しているコンテンツを思い出してみましょう。数ページ単位なのか、数百ページにも及ぶのか。どんなタイプのものなのか、情報量の多いページなのか、製品ページなのか、写真が中心のページなのか。
  • コンテンツタイプ:同じコンテンツタイプとテンプレートを使用しているのか、もしくは新しい物を都度使用しているのか。テンプレートを複製している場合、診断の頻度は多くなくてもいいかもしれません。毎回新しいコンテンツタイプを作成しているなら、毎回公開後に診断を実施して分析する必要があることも。
  • サイトストラクチャー:新しいリードフローやランディングページを取り入れたり、プラットフォームの変更、更新をした場合は、サイト診断で新しいサイトストラクチャーがちゃんと稼働しているか確認しましょう。
  • 商品やサービスのアップデート:新しい製品ライン、サービス、ロケーションを追加したら、毎回サイト診断を行なってアップデート後のパフォーマンスを分析するようにしましょう。メンテナンス作業として、新しく追加したページがしっかり動いているか、新しいオーディエンス獲得のためのキーワードが盛り込まれているかチェックが必要です。
サイト診断をどれくらいの頻度でするべきか4つのポイントで見極めることが大事

現実的にはどれくらいの頻度ですればいいのか

先ほど挙げた4つの要素、コンテンツの伸び、コンテンツタイプ、サイトストラクチャー、製品サービスのアップデート頻度は全て、サイト診断を実施する頻度に関わってきます。もちろん、予算や人的・時間的コストにも多少左右されることでしょう。しかし、サイトタイプによって一般的なガイドラインというものがいくつか存在します。

一般的な経験則としては、大きなブランド、特にコンテンツを定期的に発信しているブランドは毎月ミニ診断をして、年に2回戦略的診断ができると良いでしょう。サイトが収入やリード獲得の中心(または唯一の)ソースなら、尚更サイトパフォーマンスが鍵を握るといっても過言ではありません。

大量の商品や複数の販売サイト(小売店舗やAmazonといった代理店)があるECサイトは、毎月スペシャル診断、毎年戦略的診断を行うと良いでしょう。スペシャル診断は競合比較の様子を調べることができます。また繰り返しになりますが、サイトがリード獲得を担っている場合は、できるだけ頻繁にサイトをチェックしましょう。

情報密度が高いサイト、またはコーポレートサイト及びサービスサイトは、特に新しいコンテンツが追加されていなければ頻度は少なくても構いません。しかし、新しい製品やサービスがなくてもサイトはSERPの上位ポジションを狙って競争状態にあるということを忘れてはいけません。たとえ競争の激しくない分野であっても、サイトが正常に動いているか、良質なユーザーエクスペリエンスを提供できているかサイト診断で確かめることができます。小規模ウェブサイトには、戦略的診断を年1回と、サイト上に大幅変更が生じた際に都度診断ができると良いでしょう。

また、上記のような例に当てはまらない、またはコンテンツの質が高くないサイトでも、サイト診断が絶対に必要な場合が多くあります。そのうちのいくつかをご紹介します。

  • 新しいウェブサイトやサブドメインをローンチする前に、開発環境で全ての新しいページ上で診断を行いましょう。ローンチ前に診断することで、厄介になる前に潜在的な問題点を洗い出すことができます。クローラビリティだけではなく、ファインダビリティ、サイトストラクチャー、ユーザビリティの全てをチェックすることができます。フルサービス診断やスペシャル診断ではキーワードターゲティング、サイトマップ、サイトごとのコンテンツに着目しましょう。
  • サイトの大幅変更やページの再構成を公開する前に、フルサービスまたは戦略的診断を一通り実施しましょう。SEOとUXというレンズを通して、サイトに影響を及ぼす要素全てを徹底的に調べ上げる必要があります。
  • 新しいテンプレートやコンテンツタイプをローンチする際は、事前にエレメント診断でテンプレートの最適化を確かめましょう。テンプレートを複製して適用していく前に、ファインダビリティをチェックしておく必要があるからです。
  • Googleが大きなアルゴリズムアップデートを発表した時、サイトが新しいランキングファクターをちゃんと守っているか確認するためにも診断は必ず実施すべきです。常にGoogleの製品投入にアンテナを張っておいて、アップデート発表があった際にはガイドを見ておくことが大切です。
  • サイトが突然オーガニックトラフィックを失ったり、主要キーワードの順位が大きく落ちてしまった場合にはスペシャル診断をして、原因追求に努めましょう。
  • CMSプラットフォームやECサイトの移行作業をする際は、SEOへのインパクトを少しでも減らすためにスペシャル診断を行うのがおすすめです。
  • サイトに新規市場や新言語を追加する場合は、スペシャル診断、戦略的診断の両方で検索エンジンが正しい言語・ロケーションシグナルを受け取っているか確かめる必要がありそうです。

では、誰がサイト診断をするのか

ぴったりのサイト診断と頻度を選ぶのと同じくらい、サイト診断を実施する人、そして分析結果と推奨を実行する人を決めるのも大変重要な作業です。診断パートナーは主に、ユーザーの検索意図に合ったコンテンツが届けられているか、そしてファインダビリティのフロントラインとしてリード獲得ができているか確認する役割があります。

サービスプロバイダーに依頼するにせよ、インハウスでするにせよ、良い診断パートナーというのは適切なレポーティングとデリバラブルの出力、SEOのベストプラクティス導入支援、その後の効率的な診断をサポートします。他にも診断パートナーを見極める点としては以下のようなものがあります。

  • サイトをレビューする際に細部にまでこだわる
    • イシューや機会を発見した際は、問題点が発生している背景と、パフォーマンスへ影響を及ぼしているイシューを指摘できる人が最適です。
  • 直近のSEOエコシステムの変化含め、最新のSEOベストプラクティス、ツール、トレンドを理解している。
    • 一緒にSEOに取り組むパートナーは、効率性の高い最新ツールを知っていて、さらにGoogeの最新アップデートを理解していると良いでしょう。
  • 目標とKPIを理解しており、適宜マッピングできる。
    • 特に、コンバージョンにおいて重要なことへの理解は鍵でしょう。つまり、新規顧客を取り込みたい小規模な非営利的なウェブサイトのゴールと、新しい消費者を引き付けたい巨大デパートのゴールは大きく異なるからです。
  • インテラクティブなツール、スプレッドシート、レポートなどから適したフォーマットを選び、デリバラブルを生み出すことができる。
    • 社員や代理店が異なれば、異なったタイプのレポーティングを作成することでしょう。前回の記事ではデリバラブルと、そこから得られるインサイトの種類を説明しました。
  • 分析結果と次の一手をチームで共有できる
    • SEO担当チームに開発部門や技術チームがいても、メンバーみんなが理解できるような説明をするべきでしょう。
  • 診断が完了してもリソースであり続ける
    • SEOチェッカーを使用しているなら、ツールのセットアップだけで済む話かもしれません。フルサービス診断またはハイブリッド診断をする場合は、診断完了後も追加支援や疑問点の解消を行ってくれるパートナーを選びましょう。
  • 継続的な診断ニーズに合わせて効率性を見つけることができる。
    • 毎月のミニ診断でも、半年または一年ごとのフル診断でも、過去の診断でわかったことを効率的に積み重ねることが大切です。
  • 診断タイプをよく知っていて、ぴったりの診断を選んでくれる
    • 何でもかんでも機能の多い診断をすればいいという訳ではありません。必要に応じて診断をカスタマイズしてくれる人が良いでしょう。
  • マーケティングエコシステム全体におけるオーガニックの役割を理解している。オーガニックとオフサイト、有料の相互への影響と関係性への理解ができる人。
  • 透明性の高い価格設定、サービス内容、コストパフォーマンス。

 

社内のリソースを活用するには

では、どの部分をアウトソースして、どの部分を社内ですればいいのか。

チームでできること、タイムライン、予算設定を特に意識しながら割り振ることが大切です。

  1. チームでできること:自動化SEOチェッカーやSEOツールは社内のメンバーが使用することをお勧めします。これらツールはインハウスでSEOに取り組めるよう開発されたものです。チーム内でモニタリングに活用できるように、最低でもチームの誰かが使い方を知っていることが必要でしょう。もしSEOスキルを持ったメンバーがいる場合は、ミニ診断やハイブリッド診断をインハウスで行うことも可能です。SEO担当者を決めて取り組む場合は、彼らが最新のSEO、コンテンツマーケティング、そしてマーケティング全体のトレンドに対する知見を持っているようにしましょう。
  2. タイムライン:チームがサイト診断に費やせる時間はどれくらいか。他の日常業務をこなしながら診断をするのか。タイムラインを決める際は、診断ツールの選定と使用、デリバラブルn決定、タスクの優先順位付け、修正用のタイムライン作成なども含めて考えるようにしましょう。さらに、変更点へのフォローアップとその効果測定のために時間を割くようにしましょう。
  3. 予算設定:必要なツール、サイト診断中または後のアシスタント、サイト診断後の修正と開発など細かい点も含めて、予算の使い道を決めましょう。特にチームメンバーの貴重な時間を割いていること、他チームからのヘルプも必要になるかもしれないことを忘れずに。

 

外部リソース選びのコツ

スペシャル診断やエレメント診断、戦略的診断、フルサービス診断では代理店と協力して行うことを強くお勧めします。というのも、たとえ社内チームにSEOのプロフェッショナルがいたとしても、デリバラブルの決定と作成プロセスは思いの外時間がかかるからです。また、代理店は個別で買うより安価でツールを使用できることもあるので、コストの面でもお勧めというわけです。

外部リソースに求めることと、SEO診断パートナーに求めることは基本的には似ています。さらにプラスで、代理店や外部リソース選びをする際に気をつけたいポイントとして次のようなものがあります。

  • あなたのビジネスに適した診断タイプを選んでくれるか。
    • 他の会社にも使用しているような既存のテンプレートに、あなたのニーズを当てはめて提供しようとしてくるプロバイダーは避けましょう。DemandSphereでは、いくつかのサイトイシューや組織としてのゴールをヒアリングした上で、それぞれのお客様に合わせた診断タイプを提供しています。
  • 明確なデリバラブルを設定してくれるか。また、何のレポーティングをいつまでに用意するか正確に伝えてくれているか
    • その際、デリバラブルの例を見たり、受け取る頻度を確認したり、ミーティングやチェックインをする担当者と連絡を取り合えると良いでしょう。
  • 契約に隠れ経費が含まれていないか。
    • 何にどれくらい支払っているのか理解できることが大事になります。また、どんな質問や不明点にも対応してくれる代理店を選ぶようにしましょう。代理店がサイト上のイシューを発見、修正するだけで多額の請求をしてくるような契約には注意を払いましょう。
  • 代理店が担当する範囲を理解している。診断後も協力して結果と推奨対策の実行するのか、パフォーマンス評価は自分たちでやるのか。
    • DemandSphereでは、お客様に定期的なレポーティングと常時アクセス可能なSEOツールを提供しています。
  • 診断が完了しても、継続してパッケージの提供やサポートをしてくれるのか。
    • 追加のミニ診断、フルサービス診断の実施、その他ニーズに対応して協力してくれる代理店が理想的と言えるでしょう。

 

今まで見てきたように、一貫したサイト診断の実施は診断スピードと効率性をアップし、予算を最大限に活用できるようにします。そして何よりも、イシューの未然予防にもつながり、生産性も上がることでしょう。サイト診断で典型的なミスを洗い出すことができれば、次に新しいテンプレート、コンテンツ、ページなどを作る際も同じ間違いを繰り返さないように気をつけることができます。イシューの発生防止がサイト診断をする本当の意味とも言っても過言ではないのです。

 

当社ではサイト診断のサービスを提供しています。広範囲に渡る診断観点からレポーティングを行い、長期的なSEOのロードマップを提案することが可能です。ぜひお気軽にご相談下さい。

 

最終回ではこれまでのおさらいをした後に、診断が目指すゴールとKPIトラッキング、診断タイプとタイムラインなどを見ていきます。ぜひご覧ください。

 

 

この記事は、DemandSphere米国本社のブログを日本語訳にしたものです。

原文 Site Audit Strategy for Determining When, Who, and How  by Erin Acheson 

元記事発行日: 2019年6月18日、最終更新日: 2019年7月29日

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