Content Marketing Institute と MarketingProfs から、「
2013 B2C Content Marketing Benchmarks, Budgets and Trends (BtoCの2013年 コンテンツマーケティング調査レポート)」が発行されました。BtoC領域におけるコンテンツマーケティング事例は複数あるも、まとまった調査レポートは多分初めてだと思います。このレポート発行主でもある
JOE氏より、このレポートの翻訳/利用許可を得られたため、2013年 コンテンツマーケティング調査 サマリーとしてまとめます。
取り組む86%の企業、12のコンテンツチャネル
・86%のBtoC企業がコンテンツマーケティングに取り組んでいる。
・平均して12の手段を用いている。従業員1万人以上の会社は平均16の手段を、小規模の会社では平均10の手段を用いている。
・利用施策のトップ5は、ソーシャルメディア(84%)、自サイトへの記事掲載(84%)、eニュースレター(メルマガ)(78%)、ビデオ動画(70%)、ブログ(69%)。次いでイベント開催(63%)、他サイトへぼ記事掲載(61%)の利用度合いが高い。

・BtoB企業の施策と比較して、BtoCではモバイルコンテンツ、モバイルアプリ、紙媒体のマガジンやニュースレターの利用が多く、逆にケーススタディ、ホワイトペーパー、ウェビナー、調査レポートの利用は少ない。
・利用されるソーシャルメディアのトップ5は、Facebook(90%)、Twitter(69%)、TouTube(65%)、LinkedIn(51%)、Google+(41%)。
大企業では平均16の手段が用いられているのは、正直私の想像以上でした。日本企業と比較してYouTubeと動画の利用度合いは、かなり高いように感じます。また、やはりBtoCでは、ケーススタディ、ホワイトペーパー、ウェビナー、調査レポートの利用は少ないですね。
一番の目的はリテンションとロイヤルティ
・コンテンツマーケティングのゴールは、顧客のリテンションとロイヤルティ獲得(77%)、顧客獲得(75%)、ブランド認知(74%)、エンゲージメント(66%)、ウェブサイトへのトラフィック(61%)がトップ5。

・効果把握の指標としては、ウェブサイトへのトラフィック(62%)、売上(55%)、ソーシャルメディアでのシェア(52%)、ウェブサイト滞在時間(43%)、顧客からのフィードバック(42%)が用いられている。
別の調査である「
Content Marketing Survey Report 2012」によると、コンテンツマーケティングのパフォーマンスを計る指標としては、サイト訪問者数(88%)、訪問あたりPV数(76%)、PV(71%)、サイト滞在時間(67%)などが用いられており、直接獲得型の施策とは別の目的、別の指標で認識/実施されていることがわかります。
マーケティング予算の28%を投資
・マーケティング予算の28%がコンテンツマーケティングに振り分けられている。
・先12ヶ月のコンテンツマーケティング予算は、55%が増加すると回答し、減らすと回答したのは3%。

本当にマーケティング予算の平均28%も使っているのか、、、と感じる部分はありますが、コカ・コーラやP&Gのコンテンツへのシフトを鑑みると、本当にそうなのかもしれません。
・コンテンツ制作は53%がインハウスのみで行っており、44%がインハウスとアウトソースの併用。アウトソースのみに頼っているのは2%のみ。
・大企業ほどコンテンツ制作のアウトソース度合いが高く、BtoB企業のそれよりも高い割合。
効果的にコンテンツマーケティングできているのは32%
・コンテンツマーケティング推進上の課題のトップ5は、予算不足(52%)、コンテンツ制作の量(51%)、エンゲージメントを構築するためのコンテンツの種類(49%)、バイラルコンテンツの制作(42%)、コンテンツの効果測定(41%)。

・コンテンツマーケティングを効果的に行えていると回答したのは32%。大企業の方が効果的に行えていると感じる割合が高い。
今回の調査対象
・今回の調査は、北米企業のマーケター354人の回答が元になっており、業界や企業サイズは以下の通り。
まとめ
日本語で得られるコンテンツマーケティングの情報はBtoBが多い(この領域のブログを書く人のほとんどBtoBビジネスをしており、BtoBの方がしっくり来る、というのはあると思います)ですが、BtoCでも着実に広がりをみせているのかな、と感じるレポートでした。当社でも少しずつ情報を集めて、適宜ブログ記事として紹介したいと思います。