コンテンツマーケティングが広がり、多くのビジネスで見込み客との接点作り、Webサイトへのトラフィックを増やすためにコンテンツが作られています。しかしながら、作ったコンテンツ全てが目的通りのパフォーマンスをするわけではありません。
コンテンツの企画/作成にエネルギーを使うように、作ったコンテンツへトラフィックをもたらすため、どのようにプロモートするかについても真剣に向き合う必要があります。
この記事は、当社アドバイザーHiten Shahが社長をつとめるKISSmetrics社のブログ「How to Easily Double Your Traffic from Social Media」を抜粋/翻訳した内容です。twitterで4500以上ツイートされている記事です。データソースはKISSmetrics社のブログにてご確認ください。
https://blog.kissmetrics.com/double-your-social-media-traffic/
トラフィックを2倍する方法とは、ソーシャルメディアで複数回コンテンツをシェアすること
コンテンツをプロモートする1つの方法は、ソーシャルメディアにおいて1回以上、コンテンツをシェアすることです。そんなことでいいの?と思った方も多いでしょう。その結論に至る簡単な仮説を図で紹介します。

私たちは新しい記事をポストした直後に、ソーシャルメディアで告知してプロモートするものです。Twitter, Facebook,Google+でシェアすると、一定数のクリック数を得ることが出来ます。
もし翌日に同じ記事のリンクをシェアした場合どうなるでしょうか?トラフィックは2倍になるでしょうか?収穫逓減の法則の観点からも、答えはNoです。
しかし、上記の図のように、同じ記事を3回シェアした場合、トラフィック(2回目の投稿と3回目の投稿を合わせたトラフィック)は2倍以上となるのです。
もちろん、これはシンプルな仮説例ですが、ポイントは、1回ではなく複数回ソーシャルメディアでシェアした場合、記事がクリックされる回数を増やせるということです。
そもそも、ソーシャルメディアで複数回同じコンテンツをシェアしていいのか?
ソーシャルメディアでコンテンツを複数回シェアすることは、大きな反応を得るトリガーとなります。しかし、複数回シェアするという試みを避ける人も一定数いるのも事実です。
あるスタートアップのサービスにおいて、複数回に渡り同じコンテンツをシェアする実験をしてみました。どれだけのネガティブな反応があったでしょうか?
結果は”0″です。
現実には、複数回シェアすることを気にしていない、もしくは気づいてすら、もらえないものです。むしろ想定されるネガティブなこととして、私たちがマーケティング活動をする際に忘れがちなことは、取り組んでいることに誰も気づかれないという、一面があるということです。
ソーシャルメディアのフォロワーは、RSSのように全ての記事をみることを好みません。事実、複数回シェアすることは、フォロワーに対して約束している価値を提供することにつながります。もし1回しかリンクをシェアしなければ、フォロワーはアップデートされたことを全く認識できない可能性があるのです。
スパムだと思われないためにどうしたらいいか?
あるイベントに参加した際に、あるTwitterのユーザーが投稿しすぎている、という話題が出ました。そのユーザーはあるプラグインをインストールし、過去の記事を1時間置きにシェアしていたのです。それは確かに多く、スパムだと思われます。
この戦術は、少なくともある短期間においては、クリックしてもらえるかもしれません、しかしこれはオススメするやり方ではありません。もしシェアし過ぎてしまえば、フォロワーはあなたのツイートを無視するようになり、いずれフォローをやめることでしょう。
ソーシャルメディアで複数回シェアするには、いくつかのルールがあります。
・フォロワーのことを考えましょう。ソーシャルメディアの投稿はフォロワーのためであって、あなたのためではありません。
・スパムになるのはやめましょう。混み合う時間帯を避けた適切な配信スケジューリングをしましょう。
・自分の習慣を考慮しましょう。あなたはユーザーとしてどのようにソーシャルメディアを使っていますか?あなたが感じるスパムとそうでないラインはどこですか?
・あなたが嫌だと思うことは避けましょう。もしあなたが嫌だと思うことをしているユーザーがいたら、そう思っているのはあなただけではないでしょう。
・いつもフォロワーに価値を提供しましょう。この記事でお伝えしているコンテンツを複数回シェアすることは、フォロワーにとって価値があると思って取り組んでいる限り、良いことです。
これらのシンプルなルールに賛同してもらえれば、ソーシャルメディアでのプロモーションスキルを上げ、トラフィックを2倍に出来ることでしょう。
ソーシャルメディアで複数回コンテンツをシェアする方法
STEP 1 投稿スケジュールのスキルをアップ!
ソーシャルメディアで1回以上、コンテンツをシェアすることを始めるのであれば、投稿スケジュールのスキルを上げる必要があります。下記のような質問が出ることでしょう。
・どれだけの頻度で投稿していいのか?どこまで受け入れられるのか?
・1日の中で、好まれる時間帯はあるのか?
・コンテンツはいつまでがフレッシュで、シェアできるものなのか?
・ソーシャルメディアでシェアするスケジューリングは、いくつかのパターンをもてるのか?
ここで、コンテンツを公開してからの、投稿スケジュールについて考えてみましょう。
スケジューリングのゴールは、ソーシャルメディアを通じて、より多くのクリックを得ることです。
1つのコンテンツ公開からソーシャルメディアでのシェアについて、よく考慮されたスケジュール例を下記に挙げます。
コンテンツ公開:公開直後にソーシャルメディアへ投稿
同じ日:最初の投稿から2-3時間後に投稿
翌日:適切と思われるネットワークでテキストを変えて投稿
翌週:テキストを変えて投稿
翌月:テキストを変えて投稿
次回:オプションとして、3ヶ月後、もしくはそれ以降に投稿
Facebook、Twitter、Google+それぞれのソーシャルメディアにおいて、適切と思われるスケジュールを定義したら、シンプルにスケジュール管理をすることも重要です。

上記スケジュール例において、Twitterでの投稿頻度は高く、FacecookとGoogle+では頻度が低くなっています。あなたがユーザーとして感じるソーシャルメディアの違いを、スケジュールに反映させましょう。
Step 2 – 同じテキストは二度と使わない
同じテキストを使わないことは、スパムと区別するために重要なプロセスです。
ほとんどの人が、ソーシャルメディアでブログを紹介する際に、ブログのタイトルをテキストに含め、リンクやハッシュタグを載せます。これは一度であればいいことです。フォロワーからみて、魅力的だと思われるかどうかを判断材料としましょう。
より良い戦術としては、簡単な質問形式の表現にすることやブログのリード文を含めることです。
下記の事例においては、それぞれのツイートがユニークで、質問形式やブログ自体のヘッドラインのシェアを相互に行っています。シンプルな仕掛けを続けることにより最終的に大きな流れを作りました。
ストレートで簡単:ブログタイトルとリンク
質問形式:コンバージョンを促すような問いかけテキスト
事実をピックアップする:ブログ内に含まれる事実やイメージをシェアする
引用をシェアする:記事のリードコラムの中から引用しソーシャルメッセージとする
キャッチーなキーワードを使う:読み手の興味を惹き付けるようなキャッチーなキーワードを使う
これらの戦術は、フォロワーに対し新しいアイディアを試す良い方法です。例えば、質問形式はエンゲージメントを高めるか確認してみましょう。
また、このプロセスを試していくことは、ソーシャルメディア投稿の選択肢を増やす貴重な機会となるでしょう。
Step 3 – それぞれのネットワークに対しコンテンツを最適化する
それぞれのソーシャルメディアにより、イメージやテキストの扱い方は異なります。ソーシャルメッセージを作る際に、そのことに対しどれだけ意識しているでしょうか?この視点も、バラエティを持たせ、強みを活かす方法の1つとなります。
良い事例として、Google+は投稿時に、長いテキストとマークダウン記法を可能としています。これを活用して、重要なキーワードを目立つようにすることで、読み手は情報を受け取り易くなります。
他の事例として、Twitterでのイメージ表示です。イメージを含んだ投稿は、テキストだけよりも当然目立ちます。これはシンプルな方法ですが、目に止められ易くすることがクリックを促すことにつながります。
Step 4 – 結果をモニタリングする
他のマーケティング施策についても同様ですが、ソーシャルメディアへの投稿結果をモニタリングする事は重要です。
モニタリングするといい項目についていくつか挙げていきます。
・投稿が減っているのか増えているのか:
スケジュールを調節することで、投稿は増えているのか減っているのか?
クリックは増えたのか?リツイートは増えたのか?シェアは増えたのか?
Bit.lyやGoogle Analyticsのタグを使って確認するのも方法の1つです。
・オーディエンスからのネガティブフィードバックを確認する:
これは頻度の高いことではないですが、オーディエンスの中には投稿が増えたことに気づき、コメントをしてくれることもあります。コメントをしてくれたことにはきちんと向き合い、ネガティブフィードバックをそのままにするのはよくありません。投稿が多過ぎないか、見当違いになっていないか検討する必要があります。
・コンテンツ表示が遅くないか確認する:
ソーシャルフィードにおいて、一番避けるべきと言えることは、サイトの反応が遅いことです。一般的にフォロワーはコンテンツ表示が遅い場合には、コンテンツをみることなく離れていきます。コンテンツが適切なスピードで表示されているか確認するようにしましょう。
これらのことをオーディエンスの反応をみながら進めていくことで、スパムにならずに、ソーシャルメディア経由で情報を届けていくことが出来るようになるでしょう。
1度以上シェアされるコンテンツはバイラルに向かう可能性がある
以前当社のライターの1人が、このソーシャルメディア投稿戦術を実践し、記事をポストしてから1ヶ月後にバイラルでバズったことがありました。
ライターの投稿スケジュールはいたってシンプルでした。記事をポストしたタイミングと30日後に投稿するようにしていました。記事をポストしたばかりの投稿では、オーディエンスに気づかれませんでしたが、2回目(1ヶ月後)の投稿では多くの人にシェアされたのです。
この件に関してライターは、”1回目の投稿においては、いつも目に留めてくれるオーディエンスを超えて興味をひくことができませんでした。Facebook、Twitter、Linkdin、Tumbler、全てのソーシャルメディアにおいてです。しかし1ヶ月後の2回目の1つの投稿では反応が全く違ったのです。”と話します。
2回目の投稿により大きなトラフィックをもたらし、記事を作りプロモートしていく努力を価値あるものとしました。
ソーシャルメディアで1回以上シェアしていくことで、トラフィックを2倍にするチャンスがあるだけではなく、オーディエンスに琴線に触れバイラルする可能性にもつながるかもしれません。もちろん、スパムにならないことが前提です。適切な方法と間違った方法があります。賢い方法を選びましょう。