カテゴリ構造の基本的な考え方
サイトのカテゴリ構造は、サイト内のコンテンツが探しやすいように分類されていることが原則です。探しやすい分類というのは、選択しやすい順に選択していくと、目当ての情報にたどり着ける分類です。各業界別にざっくりとカテゴリ構造を分けると下記のような感じでしょう。
ECサイトの例
旅行サイトの例
求人サイトの例
カテゴリ構造の表現方法
カテゴリ構造を、検索エンジンが理解する上で、サイト内のリンクは重要です。カテゴリ構造をURLやタイトルで表現する方法もありますが、内部リンクが一番影響度として強いと思います。ですので、パンくずやメニューによるリンクの仕様が、論理的なカテゴリ構造を表現できていない場合は、検索エンジンは、論理的な構造をうまく理解できていない可能性があります。コンテンツをどれだけ充実させても、カテゴリ構造がおかしい場合は、コンテンツがうまく評価されないため、コンテンツ作成の努力が非効率になってしまいます。コンテンツを充実させることと合わせて、カテゴリ構造の課題も見なおしてみてください。
論理的な構造と、内部リンクの構造が違う場合
カテゴリ構造の課題の発見方法
意外とカテゴリ構造の問題が気付かれないままになっているケースもあります。特にドメインが強いサイトの場合、カテゴリ構造に問題があっても、検索順位が決定的に悪くなかったりすることもあり、気づきにくいのかもしれません。一方で、ドメインが強いサイトは、カテゴリを整理するだけで、順位が劇的に上がるのもよく見てきました。新規でDemandMetricsを導入されたお客様のデータを見た時に、最初に提案するのも、カテゴリ構造の課題に対してであることが多いです。1,対象カテゴリページがない
キーワードグループを、都道府県、市、区と分類した場合に、同じエリア系のキーワードグループであるにもかかわらず、都道府県と区の順位は高いのに、市の順位や想定流入数が低いケースがあります。
DemandMetricsでグループ単位の順位を確認
2,カテゴリがかぶっている
1と違ってカテゴリは存在していて、対象キーワードグループ全体としても、そんなに平均順位は悪くないにも関わらず、同じキーワードグループの特定のキーワードだけ、ビッグワードでもないのになぜか順位が低い場合があります(市町村キーワードグループの中で特定の市町村キーワードだけ順位が低い場合など)。そんな時は、どのページがランクインしているかをチェックしてみてください。 キーワードグループをカテゴリ別に分類している場合は、ランクインするページは、基本的には対象カテゴリのページになるはずです。にも関わらず、別のカテゴリのURLがランクインしていて、そのページを実際に見ると、想定していた対象カテゴリのページとテーマがかぶっていることに気付くことがあります。例えば、営業の求人一覧と、営業の転職ノウハウの記事コンテンツがかぶっている場合などです。
DemandMetricsキーワード一覧でグループ内の順位を確認
3,カテゴリの分類が大雑把すぎる
カテゴリページがあり、他のページやカテゴリとの重複がなく、想定通りのカテゴリ内のページがランクインしているにも関わらず、特定カテゴリのキーワードグループの順位が低い場合、カテゴリの分類が大雑把過ぎることも原因としてよくあります。 例えば、求人サイトで、職種の分類が、「営業職」、「技術関連職」、「その他」と分けられている場合、「その他」カテゴリのサブカテゴリには、企画、管理、事務、コンサルタント、医療などと色々な職種が混在することになります。上でも述べたように求人案件数が少なければ、こういった分け方をせざるを得ないことがあるかもしれませんが、そういった場合を除き、原則的には、関連の薄いもの(一覧結果でまとめて見る必要のないもの)が同じカテゴリ内に混在することは、カテゴリのテーマ性がはっきりしなくなるため、良くないことです。上記の例では、「その他」配下の職種名でのSEOは不利になります。できるだけ、ニーズに合わせて分類してください。
ツリー構造でSEOが不利になる例
カテゴリ構造を正しく把握するためのキーワード選定
DemandMetricsで、上記のようなカテゴリの問題点に気づくためのポイントは、自社のカテゴリ構造(場合によっては他社サイトのカテゴリ構造)をベースにモニタリングするキーワードを選定し、カテゴリにもとづいてキーワードを分類することです。もちろん、Googleのキーワードプランナーやサジェストワードからも、キーワード出しをすることも大事ですが、それだけでキーワード選定を行ってしまうと、検索ボリュームの少ないカテゴリ関連ワードがモニタリング対象から漏れてしまうことがあります。必ずカテゴリ構造は踏まえたキーワード選定を行いましょう。 モニタリングキーワードの選定やキーワードグループの整理は、トライアル段階でもしっかりサポートさせていただいていますので、お気軽にお問い合わせください。まとめ
DemandMetricsのご利用者様の中には、「検索順位が低い」ということから、そのカテゴリの必要性に気付き追加/修正され、劇的に対象カテゴリのSEO成果が改善するケースがあります。ということで、今回は、カテゴリ構造の問題の気付き方についてまとめました。- 論理的なカテゴリ構造はパンくずなどのリンク構造で整合的に表現する。
- カテゴリ構造の問題を把握するために、モニタリングするキーワードは、キーワードプランナーやサジェストワードだけでなく、カテゴリ構造にもとづいて選定しキーワードグルーピングする。
- 特定キーワードグループの順位が低い場合、そもそも対象カテゴリが存在するかを確認する。
- 対象ページがあるにも関わらず、キーワードグループ内の特定キーワードの順位だけ低い場合、想定外のページやカテゴリがランクインしていないかを確認する。
- 対象カテゴリは存在し、想定通りのページがランクインしているにもかかわらず、対象カテゴリの順位が上がり切らない場合、カテゴリの分類が大雑把すぎないか確認する。