検索エンジンへのインデックス問題も考慮したSEOツールを使ったモニタリング

検索エンジンへのインデックス問題も考慮したSEOツールを使ったモニタリング

DemandMetricsを活用する多くのお客さまは、SEO業務で順位や検索トラフィックのモニタリングを行っていらっしゃいます。そんな中、DemandMetricsで順位が低いページを抽出して、そのページのコンテンツを充実させても、なかなか順位が上がらないとご相談を受けることがあります。順位が改善しない理由は様々ですが、求人、不動産、EC、旅行の検索サイトのような大規模サイトの場合、原因として、対象ページがそもそも検索エンジンにインデックスされていないこともあります。 検索エンジンは、サイトをクロールしてコンテンツを取得し、取得したコンテンツのテーマや意味を解析してインデックスし、検索ユーザーにマッチしたコンテンツを検索結果として返します。したがって、インデックスされない限りは、コンテンツをいくら充実させても順位は上がりません。  

大規模サイトではまずインデックスされているかをチェック

SEOにおいてコンテンツが重視されるようになり、それ自体は良いことなのですが、コンテンツを重要視しすぎる余り、「順位が低い理由はコンテンツが充実していないからに違いない」ということで、インデックスされていないことに気づけていないケースもあるようです。Googleのクロール技術が向上しているとはいえ、検索サイトなど、ページ数の多い大規模サイトを運営されている方は、特に主要なページの順位が50位にも入っていないようであれば、コンテンツ要因だけでなく、そのページが検索エンジンにインデックスされているかを確認して頂きたいと思います。 インデックスされていない原因は、下記のようなことが多いようです。
  • クローラが回りにくいリンク仕様になっている(リンクがない、JSのリンク、パンくずの設計ミスなど)。
  • 内容の薄いページ、重複ページ、似た内容のページのURLが大量にインデックス対象になっている。
  • canonicalの設定をミスしている(トップページなど間違ったページが正規URLとして指定されているなど)。
  • 正規URLにリンクされていない。
これらは、SEO担当の方であれば、大事なこととして理解されていると思いますが、大規模サイトを運用していると、どうしても運用の中で上記のようなミスが発生してしまうことがあります。ミスしないようなフローやシステムを作ることに加えて、ミスをしてもすぐに気づいて対応できるフローを作ることが重要です。下記では、インデックスされていないことに気づいてから、対処するまでの典型的な流れを紹介します。  

インデックスに問題があることを考慮したモニタリングの流れ

サイト全体として、インデックスが十分に進んでいないサイトは、スモールワードも含めて、全体的に順位が低い傾向にあります。こうしたサイトでは、DemandMetricsでビッグワードからスモールワードまでの幅広いキーワードでモニタリングしていると、下記のように、検索ボリュームに関係なく、多くのワードで順位が圏外(DemandMetricsの場合は50位以下)になります。 ginzametrics_rankingmap-1 DemandMetricsの順位分布画面:チャートの赤色(50位以下)の割合が高く全体的に順位が低い状況 真面目にサイト運営しているにも関わらず、このようにランク圏外のワードが多い場合、順位が低いキーワードの原因は、コンテンツよりも、クローラビリティやインデックスに問題があると疑った方が良いと思います。 また、全体的な順位は低くないにも関わらず、特定のキーワードだけランク圏外になっているケースもあります。同じカテゴリのページの順位が全体的に良いにも関わらず、特定のページだけランク圏外の場合です。この場合も、大規模サイトであれば、やはり、まずは対象ページがインデックスされているかを確認した方が良いでしょう。 どちらにしても、定期的に50位以下のキーワードをDemandMetricsでリストアップし、それに対応するページのURLリストを作成します。 keyword_check_list 50位以下のキーワードリスト例 作成したURLリストに対し、「info:対象URL」とGoogleで検索し、インデックスされているかを確認します。 google-index-check 「info:URL」で検索し、インデックスされている場合の検索結果画面 もし、ランク圏外のキーワードに対するページのインデックスステータスを確認した際に、インデックスされていないURLが多ければ、インデックスされていないページの傾向とその原因を調べます。インデックスされていない原因で多いものは上述したとおりですが、それらに当てはまらない場合、robots.txtやサーバーの設定ミスなどの可能性もあります。原因が特定できれば、対処した上でインデックスされたページ数が増えているかについて、SearchConsoleで確認します。 index-status サーバーの設定ミスなどによりインデックス数が急に減っていないか 対策後は、Search Consoleのfetch as google機能を使いgooglebotのクロールを促して、結果を素早く確認できるようにします。そして、インデックスされたページ数が増えるに伴いランク圏外のキーワードが減ってきているかをDemandMetricsで確認します。 ginzametrics_rankingmap-2 DemandMetricsの順位分布で50位以下の赤色が減少していることを確認 以上が、インデックスされていないことも考慮に入れた場合のモニタリングと対処の流れです。ページがインデックスされた後は、ページやディレクトリ全体のコンテンツが充実していることが重要です。継続的にコンテンツの充実に注力し、より検索ボリュームの大きなワードでも上位を狙えるように強化していきましょう。

まとめ

インデックスされていないことも考慮した場合のSEOモニタリング業務の流れについて紹介しました。
  • ランク圏外(50位以下など)の場合、対象ページが検索エンジンにインデックスされていない可能性も考慮する。
  • 定期的にランク圏外のキーワードをリストアップして、対象ページのインデックスステータスを確認する。
  • インデックスされていないページの傾向から原因を特定し対処する。
  • インデックスされてからはコンテンツ面で頑張る。
大規模サイトを運営してSEOに取り組んでいる方は、ご参考にして頂けると幸いです。