7月29日(水)に『どう実践する?コンテンツを活用したSEO』をテーマに
第4回Ginzametrics OPEN SEOセミナーを開催いたしました。当社お客様事例として、株式会社エイチ・アイ・エス野村氏・大石氏、株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン福永氏にご登壇いただき、それぞれH.I.S.サイト 、旅行情報ブログの旅ブロ、GDO サイトの事例をお話いただきました。セミナーの概要とプレゼン資料について下記ご案内いたします。
「アメリカの最新事情:コンテンツマーケティングとSEOの取り組み」
【講師】
Ginzamarkets株式会社 CEO & Founder
レイ・グリセルフーバー

CEOのレイからは、アメリカでのコンテンツマーケティングとSEOのトレンドを10分ほどでご紹介しました。
・コンテンツの質 + ソーシャル拡散 = 質の良いリンクが得られるという視点で動いていること
・モバイル化の動きはいぜん高く、今後も続いていくこと
・デバイスやプラットフォームの利用が多様化してきていること
・ロングテールのトラフィックが過去類をみないほど重要になっていること
・Googleの検索結果画面は今も変わり続けていること
講演資料をSlideshareで共有しております。ご覧ください。
「エイチ・アイ・エスの組織で取り組むSEOと今後の施策について」
【講師】
株式会社エイチ・アイ・エス本社情報システム本部 US推進グループ
野村 さやか 氏、 大石 学 氏

前半は、野村氏の講演です。複数あった自社の会員サイトを統合するプロジェクトをきっかけに、SEOへの取り組みを強化されたとのこと。プロジェクト発足時は、たとえば、HISでも取り扱いのあるホテル名で検索してもHISのホテルのページは上位にあがらず、旅行特集ページが上位になったり、「家族旅行」での検索結果で、HIS社のタイトルにGoogleから勝手に「海外旅行」と付けられてしまったりしたそうです。そういった現象を改善するためには、大きなことをやるより、こつこつと施策を回していくことが重要であること、また、そのために社内の興味関心を拡大することを考え、情報共有の場を設けることにしたそうです。一緒に改善をしてくれるSEO会社を選定する際に重要視したポイント3つや、どのように社内の興味関心を拡大できたかについて、詳しくお話いただきました。
後半は、大石氏から「旅ブロ」コンテンツ制作体制について説明いただきました。「旅ブロ」 (blog.his-j.com/)は旅をテーマにしたブログで、メインターゲットは「いつか海外旅行をしたい」と考えている人たち。すでに計画中の人は本体サイトへの流入を見込めるため、それまで繋がり続けるためのコンテンツという位置づけです。2006年の開設以来、コンテンツのほとんどをH.I.S社社員が書いているそうです。今回のリニューアルに合わせ、従来の「旅ブロ」問題点であった
1.ペイドメディアでコストが高く、自由が利かない
2.上司命令で社員が投稿しているため、コンテンツの質が低い
の解決についてお話いただき、特に2に重点をおいて解説いただきました。
ペイドメディアをオウンドメディアに切り替えると決めた時、ドメインが変わるとSEOとして悪影響であると懸念する声もあったそうです。しかし半年で元の水準に戻ると考え実行したところ、実際には4ヶ月で元のPV水準にすることができたとのこと。コンテンツの質が上がったのは、社内での情報共有やノウハウ、マニュアルの整備などが大きかったこと、そして、社員のモチベーションを高めるために、定期的なブログのアクセス解析レポートにも工夫をこらしたそうです。PVランキングでは、どうしても定番のハワイやグアムの記事が上位に来てしまうため、閲覧時間や、PVの伸び率などもランキングにして出したそうです。またGoogleカレンダーで年間行事を共有し、話題のお店が日本上陸する時期に合わせて海外スタッフがブログ記事を投稿する等に利用したそうです。GinzaMetricsは、上位表示したいキーワードの検索結果順位の推移を見るために利用され、「ブルーボトルコーヒー」のような人気のキーワードから、「地域×ブログ」のような特定の情報まで幅広くチェックなさっています。
「ゴルフダイジェスト・オンラインのユーザーシナリオに基づくコンテンツの再設計〜実践編〜」
【講師】
株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン
お客様体験デザイン本部 コミュニケーション企画室 室長
福永 和洋 氏

ゴルフダイジェスト・オンラインは、2000年の創業以来、ゴルフに関するメディアを作り続けていらっしゃいます。近年、コンテンツマーケティングに取り組み始める企業が増え、他分野でもゴルフに関するコンテンツを作り始めたことから、あらためてコンテンツマーケティングの見直しを始めました。今までの「ゴルフの専門知識をいち早くお届け」から、「ユーザーが欲しがるコンテンツ」へシフトしました。そこで重要視したのがユーザーニーズの把握と整理。定量的なアプローチと定性的なアプローチによって実施しました。
定量的アプローチでは2種類の調査を行いました。1つはGinzaMetricsを使って検索ワードや検索ボリューム、自社の順位などの調査を行い、ニーズと不足コンテンツを把握すること。2つめは、行動アンケートのサービスを使い、利用目的や接触した情報、行動プロセスを把握しました。
定性アプローチでは、サイトユーザーの潜在的ニーズやウォンツの仮説を立てる調査を行ったそうです。例えば、「スライスが上手くなりたい」という希望は、スコアを縮めたいのか、自慢したいのか、恥をかきたくないのかなど、ゴルフ愛好家のあらゆる主義や心情を理解しなければなりません。これらのニーズ・ウォンツを洗い出すことに時間をかけ、達成欲や探究心、連帯感/友情など、ゴルフに対する本音ごとに、テーマやマインドを細かくツリー構造に分類して作成しました。
それらの結果をもとに、以下の3ドキュメントを作成し、計画に沿ってコンテンツを量産していきました。
1.ユーザーニーズリストの作成
2.コンテンツ企画立案シート
3.コンテンツ公開スケジュール表
ポイントは、これら3つのドキュメントを、実際の制作者の方々に考えていただくことだそうです。そうすることで、“一緒に”作り出している連帯感が生まれ、コンテンツマーケティングの責任者の方に発生する悩み「制作者の方々へ、コンテンツの意図がうまく伝わらない」ことがなくなります。これらの活動の結果、PVは各記事で3~10倍に上がり、購入コンバージョンもアップしました。読んでもらえるコンテンツを作るのは大前提だが、それだけでは弱い。ユーザー心理を的確に捉え、読後のアクションまで見据えたコンテンツ作りが重要だと、福永氏はまとめました。
※ 本講演資料は公開しておりません。
「SEO/コンテンツマーケティングの運用力を高めるデータの活用法」
【講師】
Ginzamarkets株式会社 日本カントリーマネージャー
黒瀬 淳一
Googleがコンテンツ内容を重視するようになってから、様々な企業がコンテンツ制作に力を入れるようになりました。ビジネスゴールを達成するためには、組織として、継続的にコンテンツ内容を充実させていく必要があり、そのためにはオペレーション構築が重要となります。オペレーション化構築プロセスには下記の3段階があります。
第1段階:試行錯誤しながら、コンテンツの勝ちパターンを見つける『フィジビリティ』のステージ。
第2段階:誰でも運用できるよう、作業を整理する『標準化』のステージ。
第3段階:外部パートナー等、関係者が増えても運用を回していけるようにする『スケール化』のステージ。
本セミナーのレポートをメディアに掲載していただきました
■ITmediaマーケティング
『H.I.S.とゴルフダイジェスト・オンラインが実践するコンテンツマーケティング&SEO戦略』
https://marketing.itmedia.co.jp/mm/articles/1508/17/news038.html
■CONTENT MARKETING LAB
『事例から学ぶ!コンテンツマーケティングを成功に導くSEO対策とは』
https://contentmarketinglab.jp/trend-in-japan/content-marketing-and-seo2015.html