SEOツールを使ったコンテンツの改善方法

SEOツールを使ったコンテンツの改善方法

コンテンツが大事だと言われるようになり、コンテンツを活用してSEOを行うWebサイトは多くなったと思います。コンテンツを使ったSEOでは、課題のキーワードを見つけて、コンテンツを制作/修正し、効果検証し、また課題を見つけてというプロセスをぐるぐる回していきます。考え方自体は、非常にシンプルですが、運用に苦労していらっしゃる担当の方も多いようです。  

運用ルールを決める

DemandMetricsのご利用Webサイトを見ていて、運用を定着させる上でのコツがあるとすれば、運用ルールを予めある程度決めておくことかなと思います。運用ルールの例としては、下記のような課題キーワードの判定ルールが代表的なものです。
  • 注力ワードの順位が10位以下であれば改善策を打つ。
  • 注力ワードの順位が10位以内でも競合に負けている場合は改善策を打つ。
  • PCとスマートフォンの順位差が5位以上の場合は、スマートフォン用のページをチェックする。
  また、改善方法(コンテンツ制作/修正)はケースバイケースになりがちですが、改善パターンもある程度決めておき、それをベースに応用されている場合もあります。 改善方法のルールとしては、例えば、下記のようなものです。
  • タイトル、見出しなど主要部分の微修正。
  • それができていれば、ページ内のコンテンツを充実させる。
  • それができていれば、新規でページを作成。
  • それができていれば、複数の関連ページを作成し本格的にコンテンツを充実させる。
  対応に必要とする工数の大きさが改善策により異なりますので、その都度、どこまで行うかは、対象キーワードの重要性や競合性、対象ページの修正容易性などで判断します。 したがって、必ずしも機械的に決められる訳ではありません。ですが、基本パターンを、施策に関わる担当者間で共通認識として決めておくことで、 0から考えるより意思決定の負担が小さいですし、担当者間のコミュニケーションも取りやすくなります。 また、コンテンツを作る/修正するという作業は、SEO担当ではなく、企画/編集担当などの方がされることが多くなります。企画/編集担当の方などは、SEOは専門分野でないことが多いため、なおさら、簡単に意思決定できるようにしておくことが重要です。運用ルールを予め決めておくことで、結果として、PDCAサイクルが回るのが早くなり、改善速度も早いように感じます。  

実際の運用例

コンテンツを使ったSEOのPDCAサイクルを、DemandMetricsを活用して運用した場合の流れをご紹介します。DemandMetricsをご利用の皆様は、ぜひ参考にして頂けたらと思います。 まだ、ご利用でない方も、運用の流れは参考にして頂けると思います。 まず、カスタムダッシュボードを開きます。 ダッシュボードを開く   カスタムダッシュボードには、改善施策中の対象キーワードグループのデータが表示されるよう設定しておきます。 改善対象キーワードが表示されるように設定   そして、キーワードグループごとに、 上述したような課題キーワードの判定ルールを決めておくと便利です。(詳細は割愛しますが、キーワードグループは、アクションと関連させて作成しておくことが重要です。) 今回は10位以内を目指したキーワードグループだとした場合、11位以下が問題のワードになりますので、11位以下のワードが簡単に見れると便利です。カスタムダッシュボード上では、11位以下のワードだけが表示されるように設定しておきます。 順位の低いキーワードだけを通知   そして、改善対象キーワード(11位以下のワード)に対応するページの詳細情報を確認します。ここで上述した例をそのまま適応し、下記の改善方法を想定しながらページをチェックしていきます。
  • タイトル、見出しなど主要部分の微修正。
  • それができていれば、ページ内のコンテンツを充実させる。
  • それができていれば、新規でページを作成。
  • それができていれば、複数の関連ページを作成し本格的にコンテンツを充実させる。
タイトルとキーワードのチェック タイトル、見出しは問題なさそうで、ページ自体は存在していますので、新規で作り直すほど工数を掛ける必要もなさそうです。 ということで、コンテンツを充実させることにします。 コンテンツを充実させる際に、ユーザーが欲していながらも自社のコンテンツ内に不足している要素はないかを考えることがあります。 その際、SERPs(検索結果)の情報をチェックし、検索上位表示されている他社サイトを参考に、自社コンテンツに抜けている要素を考えると考えやすくなります。 検索上位ページのチェック あとは、頑張ってコンテンツを充実させる作業を行い、順位が上がっているかをチェックします。流入やコンバージョンがKPIの場合は、もちろん、そちらもチェックします。どういった改善施策を行ったかを、アノテーション機能を使い、チャート上に表示させられるようにしておくと便利です。これにより施策の前後での変化がチェックしやすくなります。 アノテーションの設定 SEO施策前後の変化をチェック 順位が上昇したワード、上昇しなかったワードをチェックし、なぜそういった結果になったかを考え、ナレッジを蓄積していくことも大切です。考察内容やナレッジをnotesでメモをしておきます。 ナレッジを蓄積することで、「うちのサイトは、◯◯なキーワードでは、△△な対策をすることで結果が出やすい」といったこともつかめてきます。 そうなれば、施策決定の精度も高まってきます。 ノートにSEOのナレッジを蓄積 同様に競合に負けているワードは、競合の順位の良い順にキーワードがソートされた表をカスタムダッシュボードに並べておき、負けているワードに対応したページを改善していきます。 SEOの競合に負けているキーワードを改善 さらに、PCとスマホの順位差もチェックする場合は、PCとスマホの順位を比較した表をカスタムダッシュボードに並べておき、順位差が大きいキーワードの対応ページを改善します。 スマホとPCの順位の差が大きいキーワードを確認

運用に落とし込めるか

SEOでコンテンツが重要になってからは、運用力が勝負のポイントになってきていると感じます。 よほどの大規模なサイトを運営しているケースを除き、高度な知識を持っていることよりも、課題に対して適したコンテンツを充実させる運用力を持っている会社やチームが結果を出しているようです。 今回述べたように、運用を軌道に乗せるためには、分かりやすい運用ルールを決めておくということが、一つ重要なポイントです。 運用ルールは、最初は複雑なものにする必要はなく、現場でPDCAを一巡させられる難易度のものにしておき、徐々に精度を上げていくという方法で良いと思います。 以下、コンテンツを使ったSEOの運用上のポイントをまとめます。
  • 課題の判定ルール(11位以下、競合に負けているなど)を決めておく。
  • コンテンツの改善パターンを決めておく。
  • 課題判定ルールと改善パターンを担当者間で共有しておき改善作業を行いやすくする。
  • ダッシュボードにて課題ワードだけを表示するなど、課題が見える化されやすくする。
  • まずはシンプルな運用フローでPDCAを回し始めて徐々に精度を高める。