12月10日(火)にGinzametrics第5回インハウスSEO勉強会を開催いたしました。今回はナビプラス社のLR賃貸のデータ(不動産検索サイト)をテーマに、エンタープライズSEOプラットフォーム『Ginzametrics』を用いて、キーワードグループでの傾向把握、競合比較を含めた現状把握と対策ワードの選定、対策アクションについてインハウスSEO担当のみなさまとディスカッションをしました。LR賃貸は2013年5月にリリースした賃貸マンション、賃貸アパート物件の情報サイトです。掲載物件数は400万件を超え、ぴったりな物件をグラフから視覚的に探せる特徴のあるサービスです。

サイトの特徴は、グラフ表示機能。選んだ物件と同じエリア・間取り等の条件において「広さ」「築年数」「駅距離」の観点からその物件の位置を視覚的に表示します。情報が多くある中で迷ってしまいがちな部屋探しをサポートしてくれます。
DemandMetricsを用いた現状把握
エンタープライズSEOプラットフォーム『DemandMetrics(旧Ginzametrics)』では数千、数万キーワードの順位を日次で更新でき、「コンテンツSEO」とも呼ばれるロングテールキーワード対応にも適しています。個々のキーワードでは掴みにくい傾向をグループ化することで可視化します。不動産サイトを例にすると、都道府県グループ、市町村グループ、駅グループ、こだわり条件グループ等を設定することで、グループ毎の傾向を掴むことができます。

Ginzametricsキーワードグルーピング画面イメージ
競合比較においては、キーワード毎/キーワードグループ毎に自社と競合の順位を比較できます。自社が強いキーワード順への並び替え、競合が強いキーワード順への並び替えもワンクリックでできるため、自社のポジショニングの現状把握や自社が勝てる領域を探していく際に重宝されています。

Ginzametrics競合比較機能
インハウスSEO担当者のディスカッション
検索ボリューム別に監視キーワードを設定する
自社コンテンツが数千、数万とある場合、テンプレートベースでサイト構築されていることが多い。個々のページのチューニングではなく、テンプレート自体を強くしていく必要がある。全キーワードを監視していても傾向を掴むのが難しいため、検索ボリューム別に監視キーワードを設定し、どの検索ボリュームまで上位表示されるようになっているか追いかけていくとテンプレート自体の底上げにつながっていく。
勝てるところをみつけて更に勝つ
既に競合が絶対的な位置を取っているビックワードで勝負をするにはコストがかかってしまう。現在、自社が勝っている領域を強化することから強い範囲を広げていく。具体的なアクションとして、勝っているキーワードグループを抽出できたら、共通しているテンプレートのテキストコンテンツを更に増やしていく。
ペルソナ設定から勝ちにいくキーワードを選定する
サービスを利用しているユーザー層からペルソナを設定し、検索しそうなキーワードを選定して、それに適したコンテンツを増やしていく。会社側が想定しているペルソナと実際のユーザーとの間で乖離が発生することもあるため、実際のユーザーの動きから何を求めてサービスを利用しているか考えていく。
ハミングバードを意識してコンテンツを用意する
「賃貸 江戸川区 一人暮らし オートロック」等、複数キーワードで検索するケースも増えつつある。このような4つの組み合わせキーワードで狙う場合、4つのキーワードを助詞でつないでタイトルにすることで、ハミングバードアルゴリズムへの対応にもつながっていく。
※ハミングバード(Hummingbird)はここ10年におけるGoogleの最も大きなアルゴリズムのアップデートの一つです。これまでは「ピザ 宅配」のようにキーワードにフォーカスしていましたが、このアップデートにより会話に近い検索へと変わっていきます。
ハミングバードを含む最新の検索トレンドはこちらの資料にまとめてあります。
https://demandsphere.jp/blog/ebook-seo-trend-2013/
コンテンツSEOを推進する
自動生成するページよりも、ユニークコンテンツでのコラムを増やしていく方が経験上、上位表示されやすい。業種/商材によって法律の規制があり、出来る場合と出来ない場合があるが、強化したい商品ページの配下にコンテンツを増やしていくことで商品ページの強化にもつながっていく。
違うキーワードで同じことを表現する
同じことを意図していても、異なる切り口からのキーワードで表現すれば上位表示し易い場合がある。事業者目線ではなくユーザーの気持ちに立って考えれば見つかってくる。
SEO業務はライターとしての比重が上がっている
SEOの業務として、候補となるキーワードをピックアップし、その記事の元となる情報を社内関係者や他社サイト等で検索をして記事を書く時間が増えつつある。現場へ取材に行って記事を書くこともあり、今後更にライターとしての比重が高くなるだろう。
まとめ
参加頂いた方からは「自社が進めている方向性が合っているのか不安があったが、他社も同じ取り組みをしていて自信が持てた。」「これからインハウスSEOに取り組むところだが、他社事例を聞いて何を進めていったらいいのかわかった。是非チャレンジしていきたい。」といったお声をいただきました。「インハウスSEOの◯◯のテーマについてディスカッションをしたい」「自社のデータを元に他の人の視点を聞いてみたい」といった要望がありましたら、当社で企画しますのでhello-jp@ginzametrics.comまでどうぞお気軽にご連絡ください。今後もGinzametricsインハウスSEO勉強会を継続していきたいと思います!