
大規模サイト向けコンテンツマーケティング&SEOツールを提供するGinzaMetricsが、日本と海外、とくにUSを中心として、コンテンツマーケティングやSEO情報、関係するプラットフォームのアップデート情報を毎週ご紹介するコーナー「Ginzaウィークリートレンド」。今週はSMX※ イスラエルが開催されたこともあり、Googleの大きな更新情報がいくつか出ています。
- Google、Android 最新OS で使える Now on Tap機能を日本語でも公開
- Pinterest、画像に写っている商品を類似検索できる「ズームイン検索」を実装
- Instagram、広告パートナープログラムを開始
1.Google、Android 最新OS で使える Now on Tap機能を日本語でも公開
公開日
2015年11月10日火曜日
発信元
Google ソフトウェアエンジニア 牧野貴樹、小倉 章嗣、小黒 直樹
Google Japanブログ
概要
Googleは、Androidの最新OS「Marshmallow(マシュマロ)」の目玉機能であった「Now on Tap」機能を、11/10より日本語版も提供開始したと発表しました。
10月に英語版は先に提供開始しており、日本語は言語として2番目の提供となります。
「Now on Tap」は、検索以外の動作をしている最中に、その記事やアプリ画面のまま、
ホームボタンを長押しするだけで、自動的に画面を解析し、次にしたいこと、たとえば、地名を検索したり、マップで場所を確認したり、をサポートするカードを表示
する機能です。Googleが今まで開発・アップデートしてきた、ナレッジグラフ・自然言語処理・App Indexingなどの技術を組み合わせています。
「Now on Tap」によって、スマートフォンで、Googleブラウザを立ち上げ→キーワードをテキストor音声入力→検索結果画面から探している情報を選択する、という動作を、わずか1〜2タップで実現することができるようになります。キーワードとコンテンツのマッチングというSEOから、ニーズとコンテンツのマッチングへ移っていることを感じさせられます。
2.Pinterest、画像に写っている商品を類似検索できる「ズームイン検索」を実装
公開日
SUNDAY, NOVEMBER 8, 2015
発信元
Pinterest(ピンタレスト)エンジニアリングマネージャー Kevin Jing氏
Pinterest Blog
概要
Pinterest(ピンタレスト)は、画像の一部分だけを切り出して類似画像検索ができる「ズームイン検索」機能を搭載しました。画像全体に対する類似検索機能はすでに搭載されていましたが、今回の機能実装により、画像の中の気に入った家具やアイテムのみをピン(保存)することができるようになります。
Pinterestは日本でもユーザー数を伸ばしていて、ここ1年でユーザー数が3倍になったという発表も出ています。
画像の検索精度を向上させるのはテキストよりも難しいですが、今回の機能により、商品画像関連の検索精度が高まってくると思われます。そうなると、近いうちにTwitterがテスト中の「Buy」ボタンのように、商品購入ボタンが付くかもしれませんね。残念ながら、私のアプリには今現在この虫メガネアイコンが出てこないので、出てきたら試してみようと思います。
3.Instagram、マーケティングパートナープログラムを開始
公開日
2015. Nov.11
発信元
Instagram Business Blog
Introducing the Instagram Partner Program
概要
Instagramは、11/11、「Instagramパートナープログラム」の開始を発表しました。既に40社とパートナーシップを組んでおり、Adobe、Brand Networks、SalesforceやSprinklrなどの名前が挙がっています。パートナー企業は、以下3つの分野について専門性を発揮します。
1. アドテク:広告主のプランニングや広告購入、最適化の管理をより楽にする
2.コミュニティマネジメント:マーケターによるInstagramコミュニティの理解・運営を促進する
3. コンテンツマーケティング :コンテンツ制作、キュレーション、調達に素早く対応する
Instagramは、2013年10月に最初の広告投稿を行いました。その後、今年3月に外部へのリンクを付与できる単体画像の広告を販売開始、7月には最大5枚の画像をカルーセル方式(スクロールなどに応じてコンテンツを順番に表示させていく手法)に表示する広告を販売開始し、あと数週間で全ての広告主にカルーセル広告の提供を開始する予定です。
これまでInstagramとそのユーザーは、コミュニティの世界観を大事にしてきました。パートナープログラムは、その世界観が壊されないように配慮しながらInstagram広告を育てていこうというInstagram側の意向のように感じます。Instagramに限らず、Googleにしろ、FacebookにしろTwitterにしろ、全てのプラットフォームは、それぞれに思想や志向性を持っています。プラットフォーム上でコンテンツを有効に流通させていくには、プラットフォーム側の意志を理解しておく必要があります。SEOでスパムが駆逐されてきたように、プラットフォームの意志に反するコンテンツは上手くいかなくなるからです。存在感を強めるInstagramの今後の動きに注目です。
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