DemandSphereの佐久間が、韓国・ソウルで開催されたSearch SEOul 2026に参加してきましたので、その様子をレポートします。

Search SEOulは、「SEO and AI Search by the experts, in Seoul.」をテーマに掲げた、韓国発のグローバルSEOカンファレンスです。2026年9月3日・4日、ソウル・マポ区のHotel Naru Seoul MGalleryを会場に開催され、参加者は150名以上、業界リーダー20名以上、10カ国以上から集まりました。
DemandSphereはプラチナスポンサーのArtienceさんよりメインブースをご提供いただき出展したほか、当社CEOのRayもセッションに登壇しました。今回は数あるセッションの中から、特に印象に残った3本を簡単にレポートします。
Aleyda Solis氏

Day1に登壇したOrainti創業者のAleyda Solis氏のセッションでは、乱立するAI検索可視性トラッカーを前に「結局何を測ればいいのか」という論点が整理されました。紹介されたのは、Presence・Visibility・Business Impactの3層でAI検索の可視性を計測するフレームワークです。
計測の土台となるプロンプトは、従来の検索キーワードのような発想ではなく実際のユーザー行動を代表するプロンプトを設計すること、まずは30〜50個程度から始めることを推奨されていました。事業成果の計測では、アナリティクスの直接指標とプロキシ指標を組み合わせる方法や、購入後アンケートでAI経由の認知を尋ねる手法も紹介されました。
Gary Illyes氏

Day2に登壇したGoogleのGary Illyes氏のセッションでは、検索の変化が約30年周期のパターンとして語られました。新しい技術が普及してユーザー行動が変わり、検索エンジンが適応し、新しいハードウェアが登場するというサイクルが、ブロードバンドやモバイルの普及期から今回の生成AIまで繰り返されてきているといいます。
コンテンツ品質については、ディレクトリ時代のキーワード詰め込み、2011年のPandaアップデート以降の編集重視の時代を経て、生成AIによる公開コストの低下(near-zero marginal cost publishing)で3度目の波が来ているとの説明がありました。Googleの評価軸はコンテンツの生成方法ではなく品質そのものであり、ユーザーの課題を解決できているか(Needs Met)と実質的な労力が注がれているか(Page Quality/Effort)の2軸で評価しているとのことです。
Ray Grieselhuber

当社CEO Rayのセッションでは、エンタープライズ企業のAI検索対応における共通パターンが紹介されました。AI検索時代に強い存在感を保てている企業と、そうでない企業を分けるのは、戦術の巧拙ではなく経営陣とAI検索・プロダクトチームの連携の強さであり、Rayはこれを「ループを回す」と表現しています。ループを構成するのは、企業戦略を見通す経営陣、デジタル体験への書き込み権限を持つプロダクトチーム、AI検索の可能性と現状のギャップを理解するAI検索チームの3者です。
経営陣との対話では、自社の市場規模や競合状況をシンプルな指標で説明することが重要だと語られました。中でもシェアオブボイスは、複雑なSEO・GEOのデータを、経営陣が理解しやすい「市場シェア」という言葉に変換してくれる指標として紹介されました。
また、通常の検索結果とAI Overviews・チャット形式の回答を別々に考えるのではなく、まとめて一つの検索体験として捉えるべきだという視点や、自社データと外部データを統合するUnified Visibilityの考え方、SEO・GEOの取り組みをCapEx(基盤投資)とOpEx(継続運用)に分けて経営陣に説明する方法も紹介されました。
Rayの登壇スライドはこちらで公開されています。
会場の様子
会場のHotel Naru Seoulは2022年にオープンした漢江を望む洗練されたホテルでした。休憩のたびに、あちこちで自然と名刺交換や雑談の輪ができていました。堅苦しい雰囲気ではなく、休憩のたびに自然と会話が生まれる、和やかな空気が印象的でした。

会場にはDemandSphereのブースも設置され、当社CEOのRayが直接製品を紹介する場面もありました。多くの方が画面を覗き込みながら足を止めてくださり、韓国でもGoogle・AI検索への関心が広がっていることを実感しました。

ランチタイムには彩り豊かなケータリングが用意され、思い思いに料理を取り分けながら交流を楽しむ参加者の姿が見られました。

おわりに
今回ピックアップした3名のセッションは、切り口こそ違いましたが、目先の戦術だけでなく土台からじっくり考え直そうとする姿勢は共通していたように思います。
なお、今回登壇したAleyda Solísさんは、私たちが企画に携わっているFOUND Conference 2027にも登壇が決定しています。日本の皆さんにもどんな形でお届けできるか、今からとても楽しみです。
Search SEOulの運営チームの皆さん、そして素晴らしいセッションを届けてくださった登壇者の皆さん、本当にありがとうございました。ソウルでお会いできた皆さんにも、あらためて感謝申し上げます。

