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DemandSphereのオープンウェブに対するビジョン

June 10,2019| By:
DemandSphereのオープンウェブに対するビジョン

DemandSphere 創業者CEOのレイ・グリセルフーバーがオープンウェブおよび当社のビジョンについてまとめた記事の日本語訳です。

 

私は普段米国に住んでいるため、日本を訪れるとアメリカの最新のテクノロジーやデジタル、 SEOの動向についてよく質問される。推測するに、米国を拠点としたインターネットが日本のものより「先をいっている」からだろう。

時代の潮流というのは確かに面白いものだが、それはただ人々が未来に一体何が起こるのか知りたがっているからというだけである。

しかし時代の傾向よりも、将来を予測するために有用な手段は存在する。それが歴史だ。
将来の展望は時代の趨勢を反映しており、現在起こっている出来事は過去につながっているわけでなく、全て新たに発生しているという考えを前提としている。しかしながら実際には、インターネットの発展や今日存在するトレンドというのは昔から予測され、計画されてきたものなのだ。

そこで今日はDemandSphereのミッションを説明するために、私たちの歴史について、そして、これはさらに大切なことなのだが、歴史をどのように利用するか(少しの哲学も含めて)についてお話したいと思う。

では、まず歴史からはじめよう。

 

The Early Days of the Open Web

私は今から20年前に大学を卒業した。卒業後、インターネットやコンピュータ・サイエンスの分野で働き始めたとき、当時のウェブは今のそれとはまったくの別物であった。 実際、今の若い世代が20世紀後半から21世紀初頭までのインターネットがどのようなものであったか全く知らず、経験したことがないのを私は残念に思っている。例えば今のインターネットが安いパチンコ屋のようだとすれば、その当時はパリやウィーンにある作家や画家が集まるようなカフェ、それこそ開発者やクリエイターが1から作り上げたようなインターネット手段そのものと言えよう。新しいアイデアが次々に生まれ、すぐに実行されていった。粗末なハードウェアにも、だ。

オープンソースウェブサーバーや初期のデータベースは当時高度な技術だと考えられていた。しかしもっと重要なことに、例えばもしあなたが何か言いたいことがあったとすれば、誰もそれを止めようとはしなかった。私の入社後まもなくして、ブログプラットフォームや新たな手段が誕生し、ブログ黄金時代を迎えようとしていた。その当時、標準化など全くなかったし、高品質なブログサービスもほとんどなかったが、野望あふれる作家、開発者、画家や思索家などが次々とブログを開始したおかげで、インターネット上のあらゆるところで無料で、長い議論が巻き起こることとなった。そこには情報の制限などなかったし、またもっと良い点として人々は自由にプライバシーを守ることもできた。
ネット広告はまだ初期の段階にあった。つまり、標準化がなかったためにウェブはまだ混沌としていた。しかし、今よりずっと純粋だった。

インターネットブラウザー企業に圧力がかかった結果、ウェブ標準が作られ強化された背景には、実はブログの存在とデザインやUXコミュニティで名の知られたブロガーたちの影響があった。当然、これはとても良い変化であった。

 

The Birth of the Closed Web

しかし残念なことに、これはFacebook, Twitter, Googleなどといった巨大プラットフォーム企業の台頭と同時的に起こってしまった。もしあなたが細心の注意を払っていなかったり、最新トレンドばかりに気を取られて歴史を見落としているならば、これら巨大プラットフォームの台頭や中央集権化の動きは単なる偶然に過ぎず、ビジネスのほんの一部だと考えるだろう。

私たちは歴史を学ぶことで、より良く世界を理解することができる。

 

The Medium is the Message

さて、2019年に時を進めよう。
中央集権的な巨大プラットフォーム企業は顧客ユーザーからの広告資金で成り立っている。広告という言葉はお金を連想させ、魅惑的なイメージを持つが、「広告=侵略、盗み、個人情報の売買」という一面も忘れてはならない。付け加えると、これら中央集権的なプラットフォームはとても強大で、次の2つを成果として収めてきた。

1つ目の成果として、彼らは神経伝達物質であるドーパミンを操る術に長けており、ユーザーの注目を完全なまでに捉えることができた。その結果、これらのサービスがウェブ上のコミュニケーションやアイデアの伝達の中心的媒介となった。もう一度言うが、これは決して偶然ではない。

2つ目に、先述の結果として、これらプラットフォームが言論や思想の自由を大きくコントロールしていることが挙げられる。今後状況が変化しなければ、我々は発言、ことば、さらには内なる意識、考え方までもがいずれ技術官僚的な支配を受けるだろう。これが、マーシャル・マクルーハンが「メディアはメッセージである」と主張して伝えようとしていたことである。

現在あるメディアは狭小で無生物的である。我々人間の思想と創造的表現の幅を制限するようデザインされているのだ。私たちが広告や中央集権的なプラットフォームに依存する限りは、我々を製品としてしか見ていない企業に生活のコントロールを委ねてしまうことに他ならない。当社DemandSphereは未だ小さい組織ではあるものの、「Help people realize that there are other options available(人々が他の選択肢の存在に気づく一助となる)」というビジョンを掲げている。

「Help people realize that there are other options available(人々が他の選択肢の存在に気づく一助となる)」というビジョンを掲げるDemandSphere

Why the Open Web Matters for Sustainable Business Growth

オープンウェブを理解するために、オンライン顧客獲得のためには基本的に2つのやり方があるということを知っておくべきだ。有料獲得と自然流入である。全てではないものの、多くの事例では、インターネット上での有料獲得とはつまり広告を意味する。自然流入というのは魔法がかかったようなもので、長期的な信頼獲得と顧客ロイヤリティが確立され、ビジョンが共有され、アイデアが広がって初めて実現するのだ。

私はビジネスマンであり、企業や事業主(つまり、私達のお客様である)が生き残り繁栄するためには、オンラインで顧客を獲得していく必要性があると理解している。広告はある特定の分野で力を発揮し、予算が許す限りは決定的な影響をもたらす。一方、インターネットでのオーガニックな顧客獲得が、結果的に高いコンバージョン率、ブランドへの愛着心、信頼性、オーソリティにつながると言うことをお客様に示していく。その手助けをすることが我々の仕事である。それは今でも変わらない。

ウェブ上に存在するあらゆる企業は成長の余地がありつつも、ほとんどの企業が十分にその可能性に気づけていない。我々はデータと創造性を掛け合わせて用いることで、その潜在的可能性がどこにあるか突き止め、捉える方法を提示することができる。これが検索エンジン最適化(SEO)やオーガニックマーケティング手段に対する我々の見方である。特に、SEOはオンラインで企業の価値を高めるもっとも自然で持続可能な方法である。

SEOを上手に行うためには、まずSEOの全体的な理解が必要だ。SEOは日によって変化するランキングやトラフィック、セールスなどをただ単に眺めるというのではない。あなたのウェブサイトのあらゆる側面を向上させることであり、それは技術的かつ構造的なバックエンドからUIやUX、そしてマーケティング戦略、ブランディング、セグメンテーションまでをも網羅する。

当社はシステム思考や世界に対する戦略的な見方を日々の仕事に活かすという強みを持ち、一緒に働きたいという企業や組織を惹きつけてきた。SEOは多くの人が考えているより、もっと戦略的で哲学的な分野である。それは、エンジニアからデザイン、セールス、マーケティングなど様々な役職に就いている人が学ぶことでキャリアを広げられるものである。今日ネット上に存在する中でも、かなり面白い問題を私たちは扱っているのだと胸を張って言える。

そして同時に、我々はオープンウェブの促進も行なっている。どう行なっているか。

長期にわたって(私たちはハックやスパムのような短期的行動を推奨していない)強力なSEOを実現するものは、同時にオープンウェブをも力づけるのだ。

・整理された安全なサーバ環境
・卓越したUX
・高いデザイン性
・ユーザーへの理解
・広告ではなくサブスクリプションモデルとリテンション(既存顧客維持)の遂行

など他にも沢山ある。

我々はオープンウェブの理想とするものと技術を支援し促進することで、お客様の成長可能性を見出す一助となれる。他にも良い点はある。オープンウェブは良い状態で現存している。これからも持続的に強化していくとすれば、それは私たちの未来となるだろう。

 

"You don't have to trust the media if you know how to find information yourself and seek the truth."

日本の全ての若い世代に伝えたいことがある。
読んで聞き取る能力だけでも良いから、英語を出来るだけ勉強しなさい。そして、可能な限り国外に存在する情報に目を向けなさい、と。日本が米国などの国々に劣っているというのではない。日本では得られない情報が世界中には転がっているためである。
もちろん逆も然りだ。私は日本にいる間、できる限り沢山勉強し学んでいる。というのも、アメリカのメディアや情報源だけでは得られないことがこんなにもあるからだ。

次に、主流のメディアから少し離れてみよう。新しく登場した、分散的プラットフォームを使ってみよう。NHKやツイッターで目に飛び込んでくるような情報とは異なることを言うポッドキャストやYouTubeチャンネルを探してみよう。ブログや長文記事に目を通し、読書をしたりレコードを聞いたりする時間を増やしてみよう。私はただ昔風のやり方に戻れと言ってるわけではなく、それらアナログ技術の媒体は、より人間らしく本質的な方法で考えを共有するという点で大切だからである。私はTwitter、Instagram、YouTubeなどを常に使っている。しかし同時に私は、それらで出来ないこと、そしてこれらの企業が今後どうなるかを知っているのだ。彼らは古くさい、クローズドなウェブの代表格だ。

私は、中央集権的で技術官僚的なプラットフォームでなく、分散的でオープンソーステクノロジーやそういう考え方がもっと優勢な世界を切望している。

 

Flattery will enslave you. Virtue brings freedom.

最後に一つ、今日のビジネスやスタートアップにあるカルチャーについて述べておきたいと思う。それは、これを読んでいる人がどういった会社で働きたいか決める時に参考になると思うからだ。また、これを明らかにすることで当社DemandSphereのカルチャーに合わないようなタイプの人を回避することもできよう。

私はサンフランシスコとシリコンバレーで計7年を過ごした。
これはホットなスタートアップ企業でよくあるのだが、経営陣はよく社員全員に、彼らが新時代のエリートであり、他の誰よりも優れているからここで働いているのだ、とよく伝えていた。マッサージ、無料の食べ物、おもちゃ、ゲームの提供などの福利厚生を社内で充実させることで、経営陣はこのメッセージをより強固なものにした。

「エリート」は定義として、他人より優れていて特権を持っていることを意味する。
しかし、これは自分が偉くなったような気になるために他人を下に置き続けるという構造を作り維持し続けなければいけない。こういうシステムは偽物であるし、こういったスタートアップ企業で働く社員は実は誰もエリートなんかではないのだ。世界に存在する本当のエリートというのは、全てのテクノロジー企業が軌道に乗るように基盤を支えている、ごくわずかな人々を指すのだ。時価総額や実際の影響力という点では、この世界の本当のパワーに比べると、これらのホットな企業というのは一片の埃でしかないのだ。あなたが旧家や特権階級の家系との血縁関係がある場合でない限り、あなたはエリートの一員ではないし、今後なることもないだろう。

 

世界最大ローマ帝国も劣情を利用した民衆政治をして、やがて滅亡の一路をたどった
ローマ帝国は歴史上最大の世界帝国でしたが、民衆の誰もが”エリート”の一人になることを切望するあまり、劣情ばかりに気を取られ”virtue”(美徳)を見失ってしまったのでした。やがてローマ帝国は、西ゴート族の王アラリック1世に滅ぼされてしまいます。

 

では、この神話はなぜ伝えられてきたのか。
古代ギリシャの哲学者プラトンは、人間は劣情を利用すれば大衆を簡単に動かすことができるということを2500年前すでに知っており、人々に教えていた。
劣情とは我々人間のエゴやナルシスト的一面に訴えるものである。

もし私がある人間を下に仕えたいと思うとする。私はまず彼をおだてるだろう。すぐに彼は少しの神経伝達物質ドーパミンと引き換えに、自分の意思を動かす主権を私に委ねるだろうから。こうして劣情というのは働くのだ。

そしてまさしく、官僚的な巨大企業で社員たちを「新しいエリートだ」と褒めちぎるのにはこういった背景が隠れている他ならない。それは才能を惹きつけるための、馬鹿げた嘘なのである。

興味深いことに、サンフランシスコにあるこういった企業が長い間そういって見せかけを維持することができたのはベンチャーキャピタルからの投資に大部分を頼ってきたからでしかなく、本質的成長ではないのだ。最終的にこれが原因で、映画「マトリックス」のような環境を作り出し、与えられた仕事と無駄に家賃の高い家で身動きが取れず社員を不幸せにするしかなくなってしまった。アメリカの名だたる企業たちは未だに日本市場でとても強力なブランド力を固持しているが、サンフランシスコではすでに、賢く優秀な人々の間で、荒んだ企業カルチャーを理由に上述のような会社を避ける動きが出てきている。

我々が自ら探し求めてきたのは、誰にでも入手可能なもの、言うなれば”virtue”(美徳)である。
我々はお客様に対して素直さ、勤勉さ、価値あるソリューションを導き出すことで、自分自身とその家族に良い生活をもたらすことができる。最近はもっぱら、”virtue”という言葉を耳にすることはそう多くなく、その意味も薄いものになりつつある。しかし、ラテン語や中世イタリア語では本来、人生をかけて強さを追求し、優れた戦略を立て、自分自身を高め、そして世界を良くすることを意味して使われた。

我々は、情報を蓄えて、他より優れているというかのように振舞ったり、他の人々と一線を画し、能力的に優れているとか、エリートであるとか言いたい訳ではない。私たちは、美徳的な成長に時間と労力をかけ、オープンウェブでの本質的成長を通じてお客様の成功を導くことで、私たちの会社と家族を育て上げたいのだ。
これが私たちDemandSphereの哲学であり、ビジョンであり、使命である。

もし興味があって私たちについてもっと知りたければ、ぜひ連絡をしてほしい。喜んでお話をしたい。メールはvision(at)demandsphere.comまで。

 

日本オフィスでは現在、以下のポジションでメンバーを募集しています。ご興味がある方は、ぜひ一度オフィスに遊びに来てください。

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