サイトリニューアルを契機に、SEOを「数字で語る文化」へ。株式会社フェリシモのDemandMetrics導入で実現したPDCAサイクルの加速

今回は、ECサイト販売や新規事業を多角的に展開する株式会社フェリシモ(以下、フェリシモ)に取材を行いました。同社におけるSEO体制の再構築と、データ活用による組織変化についてご紹介します。

今回の取材を通じて見えてきたのは、フェリシモがSEOを組織全体で扱うための「共通言語」と「運用基盤」をどのように整備したのかという点です。
DemandMetricsの導入は、サイトリニューアルを契機とした体制見直しの中で、データを共通言語とした運用基盤を整備し、組織全体でPDCAを回すための土台となりました。実際に、導入前はNiauの平均順位が7.4位だったのに対し、導入後は4.9位に、クチュリエブログのSEO強化カテゴリでは平均10.56位から導入後は8.32位まで改善。その変化からも取り組みの有効性がうかがえます。

〜このようなお悩みを持つ方におすすめ〜

  • 組織全体で数字に基づいた議論を推進したい
  • サイトリニューアル後のパフォーマンス変化を正しく把握し、迅速に改善につなげたい
  • コンテンツの改修や改善アクションの効果を明確に可視化したい
左:顧客関係育成部 クリエイティブ1T 三木朝美様
右:顧客関係育成部 プロモーション・CRMグループ 係長 畑洋子様

1. 導入の背景:SEOを「誰もが扱えるもの」にする必要性

フェリシモは、ECサイト販売やダイレクトマーケティングの活用に加え、レストラン事業や神戸ポートタワーの運営など多角的な事業を展開しています。フェリシモでは従来からSEOを重視していましたが、2023年のサイトリニューアル後に流入が低迷したことをきっかけに、取り組みの見直しが必要になりました。

2025年、特に課題となっていたのが以下の点です。

  • ブログ系のコンテンツ記事の順位下降
  • データが分散しており、状況把握に時間がかかる
  • 施策の優先度判断が属人的
  • 改善効果の検証が曖昧

こうした背景から、「誰もがデータを見て判断できる環境」の整備が必要とされていました。

プロモーション・CRMを担当する畑様は、導入の目的について次のように語ります。
「ツールを入れること自体が目的ではなく、組織全体でSEOを扱える状態をつくることが重要でした」

ツール選定においては、操作性の高さと直感的なUIが重視され、その結果、SEOに不慣れなメンバーでも扱いやすい点が評価され、DemandMetricsの導入に至りました。

実際に導入してみると、「初見でも直感的に操作できそう」という評価は的確であり、現在ではSEO担当者の誰もが抵抗なく活用できる環境が整っています。結果として、SEOを組織全体で扱う文化が定着しつつあります。

ここからは、フェリシモが特に活用しているDemandMetricsの機能を元に、どのように文化が形成されたかをご紹介します。


2. データを共通言語に、PDCAを回す運用基盤の構築

導入後、フェリシモで特に活用が進んだのが、レポート機能とデータの可視化です。
カスタマイズしたダッシュボードをSEO担当者宛に毎日メールで自動配信することで、メンバーは出勤後すぐに状況を把握し、気になる順位変動があればDemandMetrics上で詳細分析を行う、という運用が定着しました。

レポート自動配信の設定内容

この「レポートで変化を把握し、必要に応じて深掘りする」という一連の流れが日常業務に組み込まれたことで、変化への気づきが早まり、迅速なアクションにつながっています。

また、グラフや色分けによる視覚的な分かりやすさも評価されています。畑様は、「SEOに詳しくないメンバーでも状況を直感的に理解できるため、他部署とのコミュニケーションにもそのまま活用できる」と話します。実際に、レポートはSEO担当者に限らず共有されており、資料を別途作成することなく情報共有ができる点も、業務効率化につながっています。

モニタリングしている順位変動が一目でわかるようになっているグラフ
(掲載グラフはサンプル)

さらに、週次ミーティングにおける活用も進んでいます。ファッションメディア「Niau」を担当する三木様は、「従来は感覚ベースになりがちだった議論も、レポートを起点にすることでクエリ単位の順位変動を共通の前提として整理できるようになった」と話します。これにより、外部要因による変動か、自社施策の影響か、優先的に対応すべきページはどこかといった論点を明確にしながら議論できるようになり、意思決定の精度が向上しました。

加えて、DemandMetrics上にデータが一元化されたことも大きな変化です。三木様は、複数の情報源を行き来する必要がなくなり、一つの画面で横断的にデータを確認・深掘りできるようになったことで、分析効率が向上したと話します。どの記事に手を入れるべきか、競合の動向はどうかといった状況を迅速に把握できるため、記事全体の改修に加え、タイトル変更などの軽微な改善も機動的に実行できるようになりました。

このように、レポートと可視化を起点にデータが共通言語として機能するようになったことで、会議は単なる状況共有の場から、データに基づいて次のアクションを決定する場へと変化しました。

結果として、DemandMetrics導入前は「Niau」における月間施策数が平均1〜2件程度でしたが、現在では月4件ほどまで増加しました。

また、手作りキット・ハンドメイド雑貨の「クチュリエブログ」では、新規記事作成数が平均4〜6本に加え、SEO強化カテゴリの記事をさらに月2本追加できるようになりました。加えて、これまでほとんど実施できていなかったSEOメンテナンスについても、半年間で約90施策の実行につながりました。

畑様が実際に作成したクチュリエ施策スケジュール(既存記事のメンテナンス)


3. SEOへの意識改革:「小さな成功体験」と文化の定着

DemandMetricsの導入は、社内のSEOに対する意識にも変化をもたらしました。

従来は「SEO=結果が見えづらい施策」という印象が強かったものの、変化がデータとして可視化されることで、「成果が確認できる施策」へと認識が変わっています。

例えば、タイトルの調整や見出し構成の見直し、内部リンクの追加といった比較的軽微な改善であっても、その結果が数日単位で順位変動として確認できるケースがあります。
これにより、「まず試してみる」というアクションのハードルが下がり、改善のスピードが高まりました。

また、施策前後の変化をレポート上で共有できることで、「この改善は有効だったのか」「他の記事にも応用できるのではないか」といった具体的な議論も生まれやすくなっています。

こうした検証と気づきの積み重ねが、「小さな成功体験」として蓄積され、継続的な改善活動のモチベーションにつながっています。その結果、SEOは“再現性のある取り組み”として組織内に定着しつつあります。

フェリシモの商品プランナーが使用しているキーワードリサーチ(掲載画面はサンプル)

さらに、DemandMetricsはSEOチーム外でも活用が広がっています。
商品プランナーがキーワードリサーチ機能を活用し、市場ニーズの把握や商品企画に活かすなど、リサーチ用途としての活用も進んでいます。

SEOの専門知識がないメンバーでもデータをもとに意思決定ができるようになり、組織全体でのデータ活用が進んでいます。


4. 今後の展望:組織全体への展開とさらなる活用

これまでのフェリシモの取り組みは、単なるツール導入にとどまりませんでした。

  • データを共通言語とした意思決定
  • 小さな成功体験の積み重ね
  • 部署横断での活用

これらを通じて、SEOは「再現性のある組織的な取り組み」へと進化しました。

ですが現在、フェリシモのSEOチームでは体制の変化が進んでおり、今後はDemandMetricsの活用ノウハウを他メンバーへ展開していくことが課題となっています。

畑様は、「DemandMetricsはフェリシモのSEOモニタリングに欠かせない存在になっている。今後もDemandMetricsを基盤として、新たなプロジェクトを推進していく。SEOチームの活動に合わせてツールの活用方法を最適化しながら、より効果的な運用を目指したい」と話します。

PDCAのスピード、小さな成功体験、そして部署を横断した共通言語・共通認識の形成。これらが、SEOを成果につなげるための必要性を感じました。

DemandMetricsについて

DemandMetricsは多くの大規模サイトから支持される、SEOモニタリングの定番プラットフォームです。検索順位モニタリングだけでなく検索結果画面そのものを解析する独自技術が高く評価されています。初期費用無料で月額5万円から、本格的なSEOワークフローが構築できます。
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