SEOモニタリングの肝

SEOモニタリングの肝

PDCA や OODA などのビジネス改善ループを実現するには、まず現状を見極めることが欠かせません。必要なデータを揃え、変化を見極め、効果検証をするためにもモニタリングの重要性を理解しましょう。本記事では、SEOモニタリングが必要な理由や、活用のポイントをご紹介します。

GA や GSC では良し悪しの判断ができない

Google Analytics や Google Search Console では、すでにサイトに到達したユーザーの情報しか見ることができません。まだ巡り合うことができていない顧客を探し、そのための改善をする PDCA サイクルを作ることができません。

まだ見ぬ顧客の状態がわからないということは、今後サイトがどれくらい伸びるのか(成長余地)を見極めることもできません。10倍、100倍の成長が可能なのか、30%程度の成長が限界なのか。それがわからなければビジネス投資はできず、SEOチームは予算を獲得することができません。

主観的データだけでは良し悪しの判断が困難

市場全体を見渡す

GA などのデータは自社しか見れない「主観的データ」に分類されます。一方で、マーケティング戦略には「客観的データ」の方が重要度が高いです。なぜなら、今後の投資とリターンの推測に欠かせないからです。

検索順位データは客観的な視点をもたらし、他社との比較や成長余地を見出すことができます。

モニタリングキーワードを基にした競合比較

Apple to Apple な比較

例えば、トヨタとホンダのウェブサイトは比較可能でしょうか?おそらくそれは難しいはずです。なぜならホンダはバイクを扱っており、両社は単純比較できないからです。自動車のみに限って言っても、両社のブランドイメージや顧客層は異なります。ほとんどの場合において、ビジネスは簡単に比較できないのです。自分たちならではの強みや弱み、ユニークな点があるからです。

しかしながら、「分析は比較」という格言があるように、比べなければ何も見えてきません。そこでSEOモニタリングの出番です。自分たちが狙いたいキーワードを定め、その中で競合と比較をするのです。

検索結果画面を記録・解析するSERPリワインド機能

DemandMetrics はモニタリングキーワードの検索結果画面を毎日記録して解析しています。SERPリワインドという機能を使えば過去の検索結果画面を再現することもでき、自社と他社の立ち位置をいつでも確認することが可能です。

順位というフェアな指標

競合とトラフィックを比較するツールがあります。しかし、もしもその中にノイズが含まれていたらどうでしょうか。流入キーワードの中には、意味不明なものや自社と関係ないものも含まれているものです。そしてそれが大量のトラフィックを得てしまうこともあります。

ある企業では、社長ブログで紹介した趣味の記事が大ヒットし、全トラフィックの半分以上を占めていました。これでは、比較分析はできません。そこで、あらゆるキーワードをフェアに計測する「順位」を物差しにするのです。

「軽自動車」における自動車メーカーの順位比較

ビジネスに関係するキーワードを選定し、その中で競合と比較することで、非常に効果的なPDCAサイクルを作ることができます。

おわりに

トラフィックを高めるためにがむしゃらに施策を実施するのではなく、戦略を作り効果的に施策を検討していくにはモニタリングが欠かせません。ぜひ自分たちにあったかたちで客観的データを収集し、競合比較や成長余地の分析ができる環境を構築しましょう。