大切なのはインテントの理解
ウェブサイトの制作やリニューアル時に行うキーワード選定の方法は、大きく下記の3つのステップに分けられます。
1. キーワードを幅広く洗い出す。
2. グルーピングする。
3. 優先度の高いワードに絞る。
キーワードの洗い出しは、Googleのキーワードプランナー、SearchConsoleなどの各種ツールやリスティング広告などから幅広く収集します。「キーワードの洗い出し」と表現していますが、ニーズやユーザーインテントを調査をしているということを忘れないでください。大量のキーワードを管理するとどうしても忘れがちになってしまうのですが、大事なことはキーワードの裏にある検索ユーザーのインテントの理解です。
インテントを理解するためには、洗い出したキーワードを分類することが欠かせません。キーワードを分類するときに、サイトストラクチャなどを用いると非常に便利です。商品を買いたい人、商品を探している人、ぼんやり検索している人はそれぞれ異なるキーワードで異なるページを訪問しているはずです。

SEOモニタリングのためのキーワード選定
サイトを運営する上で欠かせないのがモニタリングです。医者が毎日カルテに記録をつけるように、SEO担当者も毎日記録をとらなければなりません。経過は順調か、異常値は出ていないか、傾向から今後の対策を考える ― モニタリングはあらゆるSEO業務をサポートしてくれます。 よくある間違いは、検索ボリュームで優先度を決めてしまうことです。検索ボリュームはそもそもGoogleの広告出稿ツールのいち機能ですので、そこまで正確なデータが提供されていません。新しい言葉やニッチな言葉は検索ボリュームがほぼゼロになってしまいます。原因不明で検索ボリュームが変動することも多々あり、検索マーケティングに長く携わっている方ほどあまり検索ボリュームをアテにしないものです。 当社でキーワード選定をお手伝いさせていただく場合は、検索ボリュームの低いキーワードも網羅するよう推奨させていただいています。検索ボリュームは下記のような画面で確認できますが、「ハワイ ホテル」と「ハワイ ツアー」がまったく同じ値なのは少し違和感を感じないでしょうか。

競合サイトも考慮してモニタリングキーワードを選ぶ
SEOモニタリングの一番の目的は、順位を追いかけることではなく、そこからアクションを生み出すことです。そのためには、自社を客観的に見つめる必要があります。そこでオススメしたいのが競合サイトのサイトマップを参照することです。競合サイトのサイトマップからキーワードを収集することで、競合サイトとの勝ち負けが中立的に見れるようになり、自社のサイトだけでは見えない課題が明確になるからです。 もちろん、自社で扱わない商品・サービスに関するキーワードまでモニタリングすべきかは、別途判断する必要があります。また、同じような商品を売っているサイト同士でも、サイト構造は異なります。サイト構造が異なれば、モニタリングするキーワードも異なりますので、違いに注意してキーワードを選定します。例えば、ファッションECの場合、「コート」と「ジャケット」を別カテゴリで分けているサイトもあれば、「アウター」のように1つのカテゴリでまとめているECサイトもあります。どちらも間違いではありません。いずれにしても、自社のことも競合のこともきちんと理解しておくことが大切です。



まとめ
SEOのモニタリングキーワード選定のコツについて紹介しました。モニタリングキーワードがうまく選べるかどうかで、その後の改善がワークするかどうかが決まると言っても過言ではありません。今回の要点は下記になります。- モニタリングキーワードの選定がSEOモニタリングの肝。
- サイト/コンテンツ制作時のキーワード選定とSEOモニタリング時のキーワード選定は違う。
- 検索ボリュームを重視しすぎてモニタリングキーワードを決めるとSEOの課題が把握しづらくなる。
- まずは自社サイトのサイトマップにもとづいてモニタリングキーワードの選定を行う。
- 更に競合サイトのサイトマップも参考にモニタリングワードを選定する。