ドメインオーソリティーが2019年3月5日に大幅刷新

ドメインオーソリティーが2019年3月5日に大幅刷新

〜新しい数値決定要因の追加とともに、より深いリンク情報と鮮度が高い情報を反映可能に〜
Moz社が提供するドメインオーソリティがアップデート

Moz, Inc.が、同社の提供する「ドメインオーソリティー」に関して2019年3月5日(現地時間)に大幅なアップデートを行うことを発表しました。
弊社製品『DemandMetrics』はMoz社と提携しており、ダッシュボード上で、自社/競合Webサイトのドメインオーソリティーを確認することができます。

DemandMetrics上でドメインオーソリティを活用できる

 

ドメインオーソリティーとは

ドメインオーソリティーとは、そのWebサイトがどれだけ検索エンジンによって評価され、どれだけ検索結果の上位に表示されやすいかを予測した、Moz社独自の指標です。この指標は0〜100の範囲で表示され、スコアが高いほど検索エンジンの結果ページの上位にランクインする可能性が高いことを示します。

今回のアップデートは、ドメインオーソリティーの算出方法を大幅に改善するものです。

 

アップデートについて

ドメインオーソリティーを提供するMozは、この数年の間に、ドメインオーソリティーの精度を高めるためのアップデートを繰り返してきました。

2017年9月にMozは自社が提供するドメインオーソリティー、ページオーソリティー、およびリンキングドメインの過去データをトラッキングして表示することを発表しました。2018年4月には、リンクインデックス技術を大幅に改善し、これまでの35倍深いリンクを、30倍のスピードで取得できるようになりました。

そして今年3月、これまでのアップデートを統合するとともに、スコア算出方法を抜本的に変更しました。
今回のアップデートの中心となるのは、ドメインオーソリティーを算出するアルゴリズムの改善です。スパムスコアやリンクの評価スコアといった、Mozが活用するメトリクスを細分化し、それを洗練された機械学習に通すことで、より精度の高いアルゴリズムへと改善されました。加えて、算出に使用される要素が追加され、さらに正確で信頼性の高い数値へと改善されます。

Mozによるアップデートの流れ

Mozは、新しいリンクインデックスとWebサイトのランク付けは、GoogleやYahoo!といった実際の検索エンジンのものに近いものになり、したがって特定のWebサイトが検索エンジンで上位に表示される可能性をより正確に予測できるようになると説明しています。

 

ドメインオーソリティー活用上の注意点

ドメインオーソリティーはSEO担当者にとって非常に有益なツールですが、その特性を理解していなければ役に立てることができません。今回のアップデートを踏まえ、ドメインオーソリティーを上手に活用するための注意点をご紹介します。

 

1.ドメインオーソリティーを上げることが目的になってはいけない。

ドメインオーソリティスコアを上げることを目的にしてはいけない。

当然のことに、ドメインオーソリティーは、現時点でWebサイトが持つ特徴を点数化し、検索結果の上位に入る可能性を予測したものです。したがって、より高いドメインオーソリティーを獲得したからといって、検索順位が必ずしも上がるとは限りません。ドメインオーソリティーは相対的な指標(後述)であることに加え、Mozが独自に計算している指標であるために、高いスコアが高い検索順位を保証するわけではないのです。したがって、ドメインオーソリティーありきで戦略策定や施策の実行をするのではなく、あくまで競合比較のための参考指標として活用することをおすすめします。

 

2.ドメインオーソリティーは比較するための相対的な指標であることを理解する。

競合比較によってドメインオーソリティーを活用できる

ドメインオーソリティーは0~100の数字で表される指標ではありますが、その絶対値には意味がなく、あくまでインターネット上の全Webサイトに対する相対的な指標であるということを理解する必要があります。ドメインオーソリティーは、インターネット上の全Webサイトを比較し、その情報をもとに相対的なランク付けを行っています。したがって、自社Webサイトを改善したからといって必ずしもドメインオーソリティーが上がるとは言えません。

例えば、他Webサイトの施策によって、自社Webサイトのスコアが変化することがあります。仮に、demandsphere.comがSEOに関する新しいリンクを10億個取得したとします。このとき、Mozのアルゴリズムによるdemandsphere.comの評価は高くなり、ドメインオーソリティーは上がる可能性が高いでしょう。一方で、demandsphere.comの競合となるWebサイトは相対的にdemandsphere.comより評価が低くなるため、何もしなくてもドメインオーソリティーは下がる可能性があります。

このように、ドメインオーソリティースコアの価値は、競合のWebサイトと比較したときにどのような違いがどれだけあるのかを明らかにして初めて発揮されるのです。例えば、自社サイトにおける施策の長期的な効果を知りたければ、自社サイトと競合サイトのドメインオーソリティーの差がどのように変化するかを追うのが良いでしょう。

また、上記のようなドメインオーソリティーの性質のために、3月5日に行われるMozのアップデートによってドメインオーソリティーが上下したとしてもそれほど重く受け止める必要はありません。なぜなら、スコアが上下した要因は、アップデートによってドメインオーソリティーの評価基準が変化しただけに過ぎないからです。注意すべきことは、競合サイトとのドメインオーソリティーの差が、アップデートの前後でどれだけ変化したかということです。もしアップデート前に自社サイトが5ポイント勝っていた競合サイトが、アップデート後に自社サイトよりも10ポイント多いスコアを獲得していたとすれば、Mozアルゴリズムがアップデートによって新たに評価するようになった要因を、競合サイトに比べ自社サイトは持っていないということになります。

競合比較によってドメインオーソリティーを活用できる

 

ドメインオーソリティーを上手に活用しよう

生まれ変わったドメインオーソリティーですが、その特徴は把握できたでしょうか。長所と短所をしっかりと押さえて、SEO施策にお役立てください。

当社製品『DemandMetrics』はMozと提携しており、API経由でドメインオーソリティーをダッシュボードで表示しています。今後、アップデートによってお客様の登録サイトで表示される数値も変更され、更新頻度も高まる見込みです。新しくなったドメインオーソリティーをぜひご活用ください。

ドメインオーソリティーの刷新に関する詳しい情報はMoz社の発表、および説明ページをご覧ください。