【MFIに対するSEO対策】基礎知識と具体的な方法についてご紹介

スマートフォンによる検索は今や当たり前

 

2016年、大手検索エンジンのGoogleが大胆な施策を発表しました。それがMFIです。スマートフォンやタブレットをはじめとしたモバイル端末の普及によりスタートしたMFI。具体的にこれまでとどのような違いがあるのでしょうか。今回は、MFIの基礎情報と、MFIを踏まえたSEO対策についてご紹介します。

MFIとは?

PC保有率はスマートフォン保有率を下回る

 

MFIつまり、Mobile First Indexingとは、デスクトップ向けのページよりもモバイル・スマートフォン向けのページの評価に基づき、検索結果を決定する検索アルゴリズムです。
2016年11月にGoogleが発表したMFIは、その予告どおり2018年に順次適用が開始され、サイト運営者は対応に追われています。

Googleは長い間、検索結果順位を表示するにあたり、デスクトップ向けのページを評価の基準としていました。そのGoogleが大胆な施策を発表・施行した背景には、モバイル端末の普及が大きく関与していると考えられます。

実際に、総務省が発表した情報通信白書によると、2017年のPCの世帯保有率は72.5%だったのに対し、スマートフォンの世帯保有率は75.1%。初めてPCの数値を上回りました。時代の変化に伴い、Googleも今後、デスクトップ向けのページよりモバイル向けのページのほうが、需要が高まることを予想しているといえるでしょう。

MFIによりどのような影響がある?

MFIは検索結果にどのような影響を及ぼすのか

 

Googleの検索アルゴリズムはブラックボックス化されており、その詳細は外部に公表されていません。公式サイトではMFIはあくまでランキングを決めるものではなく、コンテンツの集め方に関するものであり、デスクトップ向けのページがランキングから外れるわけではないことを示しています。

2016年にMFIの計画を発表したGoogleのゲイリー氏は、MFI実施後の検索結果の順位変動について、「なるべく大差ないようにすることを目指す」と発言しています。実際に、多くのサイトで、MFI適用直後は検索順位に大きな変動はないようです。

しかし、次のようなサイトは不利になる可能性が高いとされているため、コンテンツの見直しを検討するべきでしょう。

1.モバイル向けのページを作っていないサイト

デスクトップ向けとして成立しているサイトは、モバイルフレンドリーといえない状況にあります。そのため、モバイル向けのサイトを作ることが大切です。

 

2.モバイル向けのページはあるものの、コンテンツが極端に少ないサイト

モバイル向けページをおまけ程度に考えている場合、デスクトップ向けページと比べ、コンテンツ量が極端に少ないケースが多いです。モバイル向けのページを充実させないと、従来の検索順位より下がってしまうリスクがあります。

 

MFIに対するSEO対策1:マークアップを最適化する

デスクトップサイト同様、モバイルサイトのマークアップ最適化も必要

 

デスクトップサイトと同様にモバイルサイトのマークアップも最適化する必要があります。下記などは確認しておきましょう。

1.構造化データの最適化

構造化データはページ内のコンテンツを把握するのに便利です。検索結果でより効率的にページを強調する際にも役立ちます。

 

2.メタ情報の最適化

タイトルやディスクリプションには、デスクトップと同様に、ページに記載されたコンテンツの情報をしっかり記載しておくことが大切です。

 

3.画像alt属性の最適化

画像が正しく閲覧できない際に画像の代替情報として読み上げられるalt属性。こちらを正しく記述しておくことで検索エンジンに正しい情報を伝えることができますが、モバイルでも同様です。

 

4.アノテーションの正規化

デスクトップ向けのページとモバイル向けのページがそれぞれ存在している場合は、正規化しないと、重複サイトがあるとみなされ、検索評価に影響を及ぼす可能性があります。PCやモバイル端末など、デバイスごとに用意された別々のURLが用意されていることを検索エンジンに認識させることが大切です。

 

以上の項目はデスクトップ向けのページでも意識する必要がありますが、モバイル向けのページでも対応することを忘れないでください。

MFIに対するSEO対策2:クローラに対してサイトの機能の制限がされていないかを確認する

モバイル向けサイトがクロールされるように設定する

 

クローラーが適切にモバイル向けのページを評価できるよう設定しておくことも大切です。

まずrobots.txtの設定は確認しましょう。robots.txtは、クローラに収集されたくないコンテンツをクロールしないよう制御することができます。MFIが始まる前はモバイル向けのページをわざとrobots.txtで制御し閲覧対象にならないよう対策をとっていた人もいるでしょう。閲覧対象にならないように設定されている場合は設定を変更しましょう。

レスポンシブデザイン(RWD)にするのもおすすめ

レスポンシブデザインに切り替える

 

デスクトップ向けのコンテンツとモバイルサイトのコンテンツに大きな差異が生じないようにすることは、MFIへの対策として重要です。この観点から考えれば、レスポンシブデザインにすることを考える方もいるでしょう。

レスポンシブデザインを採用することで、デスクトップ向けとモバイル向けというように、わざわざ複数のページを用意しなくても、デバイスごとの画面サイズに合わせ、デザインやレイアウトを自動で切り替えられるようになります。

実際、レスポンシブデザインへの切り替えが直接SEO対策として目に見える効果を発揮するわけではありません。しかし、デスクトップ向けとモバイル向けというように、デバイスごとにページを用意する手間が省けるため、管理工数の削減が期待できます。

MFIを意識したSEO対策で検索上位に

本記事をまとめると以下のようになります。

・Googleはモバイル端末の普及に伴い、PCページのみならず、モバイル向けのページの評価に基づき検索結果順位を表示することを発表しました。

・モバイル向けのサイトを作っていない場合や、PCサイトに比べコンテンツが少ないサイトは不利になる可能性があります。

・具体的な施策としては重要なページやコンテンツにクローラがアクセスし評価できるよう、robots.txtやマークアップを設定しておくなどといった方法があります。

MFIによる検索結果の大きな変動はないとされていますが、さまざまな可能性を模索し、対策を取ることが大切です。今回ご紹介した方法をSEO対策に役立ててください。