SEOにおけるブランドワードとブランド企業の取り組み

SEO対策はどういうニーズを拾いたいか=キーワード選定 がSEO対策の肝となります。このとき悩ましいのが、ブランドワード(指名検索)の取り扱いです。

ブランドワードとは

ブランドワードとは、指名検索とも呼ばれ、社名やサービス名を含むキーワードを指します。当社のトラフィックは「DemandSphere」や「Demand SEO 評判」といった指名検索での流入が大半を占めています。

一方、ノンブランドワードは、非指名検索とかジェネリックキーワードとも呼ばれます。例えば「SEOツール」のような検索で当社のサイトを見つけていただくケースです。

どちらも重要なのですが、扱い方のポイントが重要ですので本記事でご紹介したいと思います。

 

単体ブランドワードについて

単体ブランドワードは、例えば当社の場合は「DemandMetrics」や「DemandSphere」などブランド名そのものや、「デマンドメトリクス」など、かな/カナ表記などです。一番トラフィックのあるキーワードですし、ブランド企業にとっては最も大切なキーワードでしょう。

しかし 1位で当たり前のキーワードですので、改善の余地がないのが悩みどころです。ほとんど手の打ちようがないことが多いのですが、念のためモニタリングすべきです。DemandMetricsではSERPリワインドという機能が好評で、検索結果画面そのものの見栄えをウォッチしていただくのに便利です。例えば、こちらは「エルメス」という単体ブランドワードのSERPリワインドです。

2020年に比べて2022年は上部にまったく競合他社がいないことがわかります。ブランド企業は自社だけで検索結果を独占したいと考えることも多く、アプリやSNSアカウントなど様々なオフィシャルコンテンツを用意して他社が入り込む余地を作らないというSEO戦略に取り組むこともあります。

 

複合ブランドワードについて

ブランドワードを含む複合ワードとなると、ブランドの強さや取り扱い商材、サービス、自社の立ち位置によって取り組み方が異なります。

ブランド名を含んでいれば他社に負けるわけがないと思われるかもしれません。実際に、多くの場合、ブランドのオフィシャルサイトは「超」がつくほど優遇されるのが最近のアルゴリズムの傾向です。例えば、「ロレアルパリ ヘアオイル」で検索したところ、ブランドオフィシャルサイトが非常に強い検索結果画面になっていました。

 

それでは、3語かけあわせではどうでしょうか。こちらが「ロレアルパリ ヘアオイル 匂い」の検索結果です。

ほかにも「口コミ」、「人気」、「評判」といったかけあわせの検索をしてみましたが、オフィシャルサイトはあまり強いポジションではありませんでした。ブランドサイトとして訴求しにくい検索キーワードもあるかもしれませんが、自社から訴求できないことはメディアと連携して発信していくことも考えられます。いずれにせよ、ブランド名を含むキーワードはきちんとコントロール出来ている状態が望ましいですね。

 

耳が痛いキーワードこそ対策を

自社にとって都合の悪いキーワードは無視したくなります。しかし、そんなキーワードこそ、検索ユーザーが知りたい情報なのではないでしょうか。そうしたニーズに答えられるブランドこそ強いブランドではないでしょうか。例えばAppleはカスタマーサポートコンテンツを充実させており、「iPhone 故障」「iPhone 起動しない」といったキーワードに対して適切なコンテンツを提供しています。

メルカリも非常に先進的な取り組みをしており、強調スニペットで悩めるユーザーに対する解決策を提示しています。

お客様を満足させられているか?悩んでいる方に回答できているか?そんな観点からSEOに取り組めると、ブランド力を高めたり、カスタマーサポートの負荷を減らすことができるかもしれません。

ブランドワードの取り扱いは難しいものの、考えうる限りのキーワードを洗い出し、あるべき検索体験を定義することが重要です。