コンテンツSEOで流入を獲得する方法

コンテンツSEOで流入を獲得する方法

今やコンテンツマーケティングだけでなく、SEOにとってもコンテンツは非常に重要です。ユーザーの検索意図に合致し、充実したコンテンツは、単に狙っているキーワードで検索順位で上位に表示されるだけでなく、ユーザーと検索エンジンからの評価が高くなれば、想像以上に幅広いキーワードで上位表示され、下記のように継続的に検索流入が伸びていきます。更に被リンク獲得にもつながり、ドメイン全体の評価を高めることにも役立ちます。

幅広いキーワードで検索順位で上位を獲得し継続的に流入が増加

SEO効果の高いコンテンツとは、ユーザーの課題を解決するコンテンツです。そのため、SEOで成果を出すには、ユーザーの検索意図を知り、検索意図に合った効果的なコンテンツを発信する必要があります。以下では、エンゲージメントやファンを獲得するといったコンテンツマーケティング的な観点ではなく、コンテンツSEOに焦点を絞って、実践方法を紹介します。

 

検索意図を調べる方法

ユーザーや検索エンジンに評価されるコンテンツを作成するには、ユーザーの検索意図を知る事が必要です。そこで、SEOはユーザーの検索意図を知ることから始まります。まずは検索意図を明確にするために、キーワードを調査しましょう。

また、コンテンツの対象とするユーザーの各セグメントに対して漏れが出ないようにキーワードを洗い出します。サーチコンソールのデータや商品情報、Googleキーワードプランナーなども活用して、幅広くキーワードを洗い出しましょう。SEOではキーワードを調べる方法が色々あります。キーワードの洗い出しや選定を行う方法については、こちらの記事で紹介しています。
サイト/コンテンツ制作時でのSEOのキーワード選定〜キーワードの洗い出しと分類〜

 

幅広くキーワードを洗い出したら、下記のようにキーワード(単語)を分類し、分類したグループ間の組み合わせパターンを出します。その組み合わせパターンごとに検索意図を推測して整理していきます。検索意図の仮説を裏付けるために、アンケートやインタビューなどを活用することもありますが、以下では、SEOでコンテンツ作成を行うにあたり、ウェブ上から手軽に検索意図を探る方法を紹介します。

キーワードを分類して固まりで検索意図を整理
キーワードを分類して一定の固まりで検索意図を整理

 

 

検索結果の順位が上位にランクインしているサイト/コンテンツから検索意図を読み取る

対象キーワードを実際に検索して、どういったコンテンツが検索順位が上位に表示されているかを調べることは、検索意図を知るためのSEOの王道の方法です。Googleは検索意図に沿ったコンテンツを検索結果として返そうとしていますので、検索順位が上位のページは、Googleがユーザーの検索意図に沿ったコンテンツだと評価したと考える事ができます。Googleは、検索意図を理解する考え方として、キーワードを下記のように3つに分ける方法を紹介しています(Google Matt Cutts氏による説明)。SEO担当の方が、検索意図を理解する際のとっかかりとしては便利な分類だと思います。

    • Goクエリ

特定のウェブサイトを探すために使うクエリ。
Wikipedia、Facebook、マクドナルドなど、社名やサイト名、ブランド名などがDoクエリに当たります。検索上位には、(コンテンツが多少充実していなくても)対象の社名やサイト名などが表示されやすい傾向にあります。

    • Knowクエリ

情報を探すために使うクエリ。
「ネクタイ 結び方」、「ハンバーグ 作り方」など、ノウハウや知識を得るために使うクエリがKnowクエリに当たります。検索順位の上位には、ノウハウや知識が充実した情報系のコンテンツ(メディア、レシピサイト、ブログなど)が表示されやすい傾向にあります。

    • Doクエリ

モノの購入やサービスの予約などのアクションをするために使うクエリ。
「ワンピース 購入」、「洗濯機 通販」などのクエリがDoクエリに当てはまります。検索順位の上位には、モノの購入や予約といったコンテンツを持つECサイトや比較サイトなどが表示されやすい傾向にあります。

 

検索意図を調べるためのコンペティターディスカバリー活用

Goクエリ、Knowクエリ、Doクエリというのは、SEOではよく使われる分かりやすい考え方です。しかし、実際にどのキーワードがどの種類のクエリかは、検索結果を調べないと分からないことが多々あります。また、キーワードも時間が立つと、分類が変わる場合があります。例えば、「ドローン」というキーワードは、ドローンが世間で販売され始めた数年前は、買おうという人よりは、それが何なのか知りたい人の方が多かったため、「Knowクエリ」だったと思います。ドローンって何なのかについて説明するようなコンテンツが上位表示されやすかったと思います。

一方、今は、手頃な値段になり、一般的に普及してきたため、買おうという人が増え「Goクエリ」化してきました。結果として、ドローンを販売するECサイトなどが検索順位の上位に出てくるようになりました。したがって、「使い方」や「購入」など分かりやすい掛け合わせワードが含まれている場合を除けば、各キーワードがどういった種類のクエリなのかは、実際に検索順位にどういったコンテンツが表示されているかを見ないと分からないことが多く、SEO担当者を悩ませる一因です。

DemandMetricsのコンペティターディスカバリーというレポートを見れば、キーワード/キーワードグループレベルで、どういったサイト/ページが上位にランクインしているか(ユーザーや検索エンジンから評価されているか)がひと目で把握できます。この結果を見て、「ドローン」はGoクエリ向けのコンテンツが上位を占めているなとか、「格安SIM」はまだKnowクエリ向けのコンテンツが残っているということなどを把握し、キーワード/キーワードグループごとに、検索意図の傾向を把握することができます。

content_operation_flow
コンペティターディスカバリー機能で上位サイトを調査

DemandMetricsのコンペティターディスカバリーは検索エンジン上の競合やアライアンス先を探すのに便利な機能です。使い方はこちらの記事で紹介しています(SEOの競合分析機能(コンペティターディスカバリー)の意外に有効な使い方)。コンテンツを使ってSEOを行う方には、ぜひ使っていただきたい機能です。

 

ユニバーサル検索や広告の表示状況から検索意図を読み取る

もう一つ、検索結果から検索意図を読み取る、SEO的な方法を紹介します。それはリスティング広告やユニバーサル検索枠の表示状況を調べる方法です。Googleは、自然検索枠だけでなく、リスティング広告やユニバーサル検索の枠も含めて、ユーザーの検索意図に応えようとしていると思われます。調べてみると分かりますが、キーワードにより、自然検索枠しか出てこない検索結果、広告とユニバーサル検索と自然検索の全部が出てくる検索結果、ユニバーサル検索が複数出てくる検索結果など、キーワードによって検索結果を構成する枠の組み合わせは異なります。これらは、Googleが検索ユーザーの検索意図を反映しようとした結果と思われます。

自然検索枠だけでなく、リスティング広告やユニバーサル検索でどういったコンテンツが表示されているかを確認し、検索意図を推測し、コンテンツの中に取り込むことで、より検索意図を捉えることができ、SEOの精度が高まります。表示される枠から、検索意図を推測すると、下記のような分類ができるでしょう。

  • 広告:購入、予約などのアクションを起こしたい
  • アンサーボックス(強調スニペット):言葉の定義、種類別の特徴などが知りたい。
  • ナレッジパネル:会社、店舗、著名人などのプロフィールが知りたい。
  • 画像:見た目(デザイン、スタイルなど)を知りたい。
  • ローカルパック:場所や経路を調べたい。
  • 自然検索:広告、ユニバーサル検索に掲載されない幅広い情報が知りたい。

広告やユニバーサル検索は、検索意図が明確なユーザー向けのコンテンツであり、情報の幅がピンポイントです。そのコンテンツだけで、検索目的が達成されないユーザー向けに、ピンポイントの情報を含めつつ、周辺情報も充実させたコンテンツを仕込んでおくことは、自然検索枠に流れてくるユーザーを捕まえるためのうまいSEOだと思います。

 

DemandMetricsで一瞬でユニバーサル検索や広告枠の表示状況を把握する

リスティング広告やユニバーサル検索の表示状況も、キーワードごとに調べていては大変です。そんなSEO担当の方のために、DemandMetricsには、ユニバーサル検索の表示状況を把握できる機能があります。DemandMetricsを使えば、キーワード/キーワードグループごとのリスティング広告やユニバーサル検索の表示状況が日別でチェックできます。アンサーボックスが急増するキーワードが見つかることや、長期的にローカルパックが増えているなどのトレンドも分かります。

ユニバーサルサーチ機能アップデート
DemandMetrics SERP Feature Trendチャート

SEO担当の方は、ユニバーサル検索やリスティング広告を、自然検索枠のクリックを阻む要素や、アンサーボックス内へのランクインという発想で捉えることが多いですが、検索意図を把握してコンテンツ制作する際にも使えますので、ぜひ調査してみてください。

 

ソーシャルシグナル、外部リンク、Q&Aサイトからコンテンツニーズを探る

ユーザーに評価されているコンテンツや検索意図を、検索結果や検索順位だけでなく、ソーシャルメディアや外部からの被リンク、Q&Aサイトなどからも調べます。検索結果や検索順位だけから、ユーザーの検索意図を調べていては、競争の熾烈なキーワードの場合、似たようなコンテンツ同士のSEOの戦いになり、差別化するのが難しいため、ソーシャルメディアやQ&Aサイトや、外部リンクの多く集まるコンテンツから、ユーザーの求めるコンテンツを調べることも有効な方法です。

 

ソーシャルでシェアされるコンテンツからニーズを調べる

ソーシャルでシェアされるコンテンツは、ウェブ上の特定のコミュニティで人気のあるコンテンツと言えます。自社が狙っている検索ユーザーと似た属性のコミュニティでシェアされたコンテンツを調べることで、SEOでも活用できるコンテンツニーズを把握することができます。ソーシャルでシェアされるコンテンツは、被リンクを集めやすいコンテンツでもあります。被リンク獲得はSEOに効果的です。被リンクにつながるコンテンツを作成するためにも、ソーシャルでシェアの多いテーマやトピックもコンテンツに含めると効果的でしょう。

Buzzsumoなどのツールを使えば、ソーシャル上で評価の高いコンテンツが分かります。各ソーシャルメディアを横断的に調べることができますので、無料版だけでも使って調べてみると良いでしょう。Buzzsumoを使ってソーシャルでシェアされやすいコンテンツについて調査してまとめた記事がこちらになります。参考にしてみてください。DemandMetricsでも、自社や競合コンテンツのシェアの状況を調べる事ができます。

DemandMetricsソーシャルシグナル計測

被リンクを調べてコンテンツニーズを探る

コンテンツSEOでは、最終的にコンテンツで被リンクを獲得しドメイン全体の評価を高める効果も狙います。そこで、被リンクを多く集めるコンテンツを調べて、ウェブ上で支持されているコンテンツを調べることも重要です。自社のターゲットユーザーと親和性の高いブログやメディアからリンクされているコンテンツを調べれば、ターゲットユーザーのニーズを把握することに役立ちます。

被リンクを集めるコンテンツは、AhrefsやMozを使えば、簡単に調べられます。DemandMetricsでは、追加契約なしにAhrefsやMozの被リンクを受けているコンテンツを調べることができます。こちらの記事では、DemandMetricsを使って被リンク調査を行って分かった被リンク獲得しやすいコンテンツのパターンについて紹介しています。
被リンクを増やすには?被リンク調査で分かったリンクを獲得する3つの方法

被リンク調査
DemandMetricsでも被リンクの詳細を分析することが出来る

繰り返しますが、コンテンツSEOにおいて、被リンクを獲得できるコンテンツは効果を出す上で重要です。ソーシャルメディアと被リンクの両方を分析し、ソーシャル上で他人に紹介したいと思えるコンテンツを作成してください。

 

Q&Aサイトなど他サイトのコンテンツからニーズを調べる

Q&Aサイトや、関連する専門メディアのコンテンツからも、ユーザーのニーズを調べる事ができます。特にQ&Aサイトは、悩みが顕在化しているため、ニーズ情報の宝庫です。これもSEOでよく使われる方法です。1つずつの記事やQAコンテンツを見ることが難しい場合は、タイトル、h1、h2、タグ、その他よく使われるキーワードなどだけでも拾ってみましょう。それだけでも、ユーザーがどういったコンテンツを評価しているかを理解する参考になります。

Q&Aサイトや専門メディア、競合サイトの関連コンテンツのタイトル、見出し、metaキーワードを拾う
Q&Aサイトや専門メディア、競合サイトの関連コンテンツのタイトル、見出し、metaキーワードを拾う
例:教えて!goo

 

SEOで効果的なコンテンツを作成する

検索意図を把握したら、検索意図に対する解決策を網羅的、専門的、かつ分かりやすくコンテンツ化することが、SEOには効果的です。Googleは、良質だと評価するコンテンツについて、自身の考えを共有しています。2012年に初めてパンダアップデートが実施された際に、良質なサイト/コンテンツについてのGoogleの考えが発信されました。その中で紹介されたコンテンツのチェックリストが下記になります。

  • あなたはこの記事に書かれている情報を信頼するか?
  • この記事は専門家またはトピックについて熟知している人物が書いたものか? それとも素人によるものか?
  • サイト内に同一または類似のトピックについて、キーワードがわずかに異なるだけの類似の記事や完全に重複する記事が存在しないか?
  • あなたはこのサイトにクレジット カード情報を安心して提供できるか?
  • この記事にスペルミス、文法ミス、事実に関する誤りはないか?
  • このサイトで取り扱われているトピックは、ユーザーの興味に基いて選択されたものか?それとも検索エンジンのランキング上位表示を目的として選択されたものか?
  • この記事は独自のコンテンツや情報、レポート、研究、分析などを提供しているか?
  • 同じ検索結果で表示される他のページと比較して、はっきりした価値を持っているか?
  • コンテンツはきちんと品質管理されているか?
  • この記事は物事の両面をとらえているか?
  • このサイトは、そのトピックに関して第一人者(オーソリティ)として認識されているか?
  • 次のような理由で個々のページやサイトに対してしっかりと手がかけられていない状態ではないか?
  • コンテンツが外注などにより量産されている
  • 多くのサイトにコンテンツが分散されている
  • 記事はしっかりと編集されているか? それとも急いで雑に作成されたものではないか?
  • 健康についての検索に関し、あなたはこのサイトの情報を信頼できるか?
  • サイトの名前を聞いたときに、信頼できるソースだと認識できるか?
  • 記事が取り上げているトピックについて、しっかりと全体像がわかる説明がなされているか?
  • 記事が、あたりまえのことだけでなく、洞察に富んだ分析や興味深い情報を含んでいるか?
  • ブックマークしたり、友人と共有したり、友人にすすめたくなるようなページか?
  • 記事のメインコンテンツを邪魔するほど、過剰な量の広告がないか?
  • 記事が雑誌、百科事典、書籍で読めるようなクオリティか?
  • 記事が短い、内容が薄い、または役立つ具体的な内容がない、といったものではないか?
  • ページの細部まで十分な配慮と注意が払われているか?
  • このサイトのページを見たユーザーが不満を言うか?

参照:ウェブマスター向け公式ブログ(良質なサイトを作るためのアドバイス

また、Googleは検索結果の品質を外部の第三者に評価してもらっていますが、その評価を行う時に使われている検索品質評価ガイドラインも公開されています。検索品質評価ガイドラインを見れば、更に詳細にGoogleが考える質の高いコンテンツについての理解が深まるでしょう。
Search Quality Rating Guidelines

これらをすべてクリアするのは大変ですが、ここに上がっているリストは、「良質なコンテンツとは?」に対する回答して納得できる基準ばかりです。少しでも、自社のSEOのコンテンツのワークフローに取り入れてみてください。

 

SEOに強い構造的なコンテンツ

SEOで流入を稼ぐコンテンツは、中身が充実しているだけでなく、構造的に整理されています。SEOで効果的なコンテンツを作成するには、思いのままにコンテンツを作るのではなく、まず、コンテンツの原案をツリー構造で整理してから作成します。このツリー構造は、そのままサイト/ページの構造として使えます。大きなテーマを扱う場合は、コンテンツの網羅性、専門性が広く深く必要になり、情報量が増えますので、複数ページでコンテンツを展開することになるでしょう。その場合、ツリー構造はサイト構造に反映されます。一方、1ページで収まるようなテーマの場合は、ツリー構造がページ構造に反映されます。

マインドマップなどで整理したコンテンツをサイトやページにツリー構造で落とし込む
マインドマップなどで整理したコンテンツをサイトやページにツリー構造で落とし込む

検索意図に100%答えてユーザーから評価されるコンテンツを、ツリー構造で整理し、充実していながらも分かりやすいコンテンツを作ってください。分かりやすいコンテンツは、ユーザーだけでなく検索エンジンの理解の助けにもなり、評価が高くなりやすく、SEOでは効果的です。

 

ロングテールSEO向けのコンテンツ

ロングテールSEOは、1ヶ月に1回流入が獲得できるかどうか分からないぐらい検索回数の少ないワードを大量に束ねて大きな流入を獲得する施策です。なぜそんな検索回数の小さなキーワードを狙うのかというと、流入の多くが、そういったキーワードで占められ、SEOでは非常に重要だからです。Wordtrackerの調査によれば、流入の約8割は1回しか流入のないキーワードということで、Googleもランクブレインの説明の中で、約15%のキーワードが初めて検索されるキーワードだと説明していました(Meet RankBrain: The Artificial Intelligence That’s Now Processing Google Search Results)。狙うキーワードが数え切れないぐらいあるロングテールを狙ってSEOを行う場合は、特定のキーワードは狙ったSEO対策は行いません。キーワードが多すぎて、1つ1つを狙ってコンテンツを作れないからです。

検索意図に合うようなコンテンツが自然に含まれるような仕組みや機能(レビューなど)を導入したり、ページテンプレートやデータ構造を最適化することがロングテールSEOを狙ったコンテンツ対策です。要はサイト運営の中で自然に検索意図に合い、ユーザーに評価されるコンテンツが溜まっていくような仕組みを作る施策です。

ロングテール
ビッグワード〜スモールワードとロングテールの概念図

 

コンテンツのマークアップでSEO成果向上

SEOではコンテンツの内容を分かりやすくユーザーや検索エンジンに評価してもらうために、マークアップは重要です。下記のような基本的なことは、丁寧に実施しましょう。検索エンジンがページの内容やサイト構造を理解しやすくなります。

  • タイトルに狙っているキーワードを含む。
  • メタディスクリプションにコンテンツの概要や読む理由が分かりやすくまとまっている。
  • 見出しタグ(h1、h2など)はコンテンツのツリー構造が反映されたテキストが含まれている。
  • 画像のaltテキストは、画像の中身を反映した説明が入っている。
  • アンカーリンクには、リンク先の内容が分かるテキストが使用されている。

コンテンツを正しくマークアップすることで、キーワードによっては、検索結果に下記のようなアンサーボックス(強調スニペット)やリッチスニペットが表示されやすくなります。

アンサーボックス
アンサーボックス(強調スニペット)

リッチスニペット
リッチスニペット

自然検索の順位が上位(ほとんどが6位以内)に表示されているコンテンツは、アンサーボックス(強調スニペット)の種類に合わせて、下記のようなマークアップを行うと、アンサーボックス(強調スニペット)内に取り上げられる確率が高まります。アンサーボックス(強調スニペット)に表示されれば、自然検索1位より上部に表示されますので、流入を増やすことにつながります。これも立派なコンテンツを使ったSEOです。

  • 「◯◯とは」に対する質問と答えになるコンテンツを強調スニペットに入る程度の分量で一箇所にまとめる。
  • コンテンツをtableタグ、liタグを使って整理する。

リッチスニペットについては、schema.orgにもとづいた構造化マークアップをコンテンツに対して行うことで、表示されやすくなります。リッチスニペットによっては、大きくCTR(クリック率)を高める効果があります。Googleの検索結果上では、いくつかの種類のリッチスニペットが使えますが、各コンテンツタイプによって、使用するマークアップが異なります。詳しくはGoogleの開発者向けのページで紹介されていますので、参考にしてみてください。

DemandMetricsのアドバイス機能を使えば、タイトルやディスクリプション、見出しタグなど、SEO上、重要なマークアップのチェックが簡単にできます。コンテンツが充実していれば、マークアップを適切に行うことで、コンテンツが評価されやすくなり、効果が出やすくなります。ぜひ、コンテンツに自信があるなら、なおさらマークアップまでこだわってみてください。

 

SEOやコンテンツのテクニック以外の差別化

2012年以降、パンダアップデートなどの影響でGoogleのアルゴリズムの中でコンテンツが重要視されるようになってから、ウェブ上にSEOを意識したコンテンツが増え、競争が激しくなりました。その結果、単に客観的に正しい情報をコンテンツ化しているだけでは、SEOで検索上位を獲得するのが難しくなりました。検索意図に合ったコンテンツを発信することはSEOを行う上での大前提として、コンテンツの中身とは別の部分での差別化も重要になってきています。差別化の例としては下記などがあります。

    • 独自の情報源

顧客からの問い合わせ、クレーム、ウェブサイトに集まるレビューなどは、その会社が保有する貴重な独自情報源です。上手くウェブコンテンツ化できれば有効なオリジナルコンテンツとなります。

    • 速報性

ニュースなど、すぐに知ることが重要な種類のコンテンツでは、速報性が重要です。

    • 更新性

ファッションなど、トレンドが重要なテーマでは更新性も重要です。時期や時代に合ったコンテンツに更新しましょう。

上記のような差別化を継続的に生み出すには、体制や仕組みが必要です。差別化できるコンテンツの作り方、取り組み方については、こちらの記事でまとめています。SEOでコンテンツにこだわって成果を出すためには、SEOやコンテンツのテクニック論だけで切り抜けるのが難しくなっているなと感じます。

 

コンテンツの継続的改善がSEOの成果につながる

上記で更新性が必要だと述べたように、SEOを意識したコンテンツは効果検証し継続的に運用していくことが必要です。作りっぱなしではいけません。Googleは、その時のトレンドや状況に合ったコンテンツを上位表示しようとしますので、古い情報のまま更新されていないコンテンツでは、最初は順位が良くても徐々に順位を落とします。特にトレンドや時代性とのマッチングが重要なコンシューマー向けのコンテンツでは、重要です。

 

コンテンツの効果検証

コンテンツの成果を評価することがSEOの改善の第一歩です。SEOで効果検証に使う評価指標は、コンテンツの目的によって様々ですが、主に下記の評価指標などが使われます。

  • 対象ページの順位
  • 対象ページの流入数、コンバージョン数
  • 対象ページの直帰率、閲覧時間
  • ソーシャルシグナル(シェア、リツイートなど)
  • 被リンク数
  • 対象ページ起点のリピート訪問数

流入を稼ぐのか、リピーターを増やすのか、シェアやリンクを獲得するのかなど、コンテンツの目的に合わせてSEOの効果検証のための指標を選択すると良いでしょう。DemandMetricsでは、順位、流入、CTR、直帰率、CV数/率、ソーシャルシグナル、リンク数など、幅広いSEOの指標が一つのツールで見ることができます。

順位、流入、CTR、直帰率、CV数/率、ソーシャルシグナル、リンク数などを一つのツールでモニタリング
順位、流入、CTR、直帰率、CV数/率、ソーシャルシグナル、リンク数などが目的に応じてモニタリングできる

 

評価基準を決めたコンテンツ改善

SEOで重要だからとはいえ、やみくもにコンテンツを改善するのは大変です。そこで、評価基準を決めておくことをおすすめします。評価基準とは具体例としては下記のようなものです。

評価基準の例

  • 検索ボリュームが月間1,000回以上のキーワードの場合はSEOの順位が10位以下。
  • 検索ボリュームが月間1,000回未満のキーワードの場合はSEOの順位が5位以下。
  • 競合に負けている。

上記のような具体的な基準を自社サイトに合うように決めておき、基準を下回った時に検知する仕組みをSEOのワークフローに入れておけば、改善すべきコンテンツと、更新すべきタイミングを見落としません。DemandMetricsでは、基準を下回ったキーワードやページだけをメールで通知する機能がありますので、SEO担当の方は、ぜひ活用してください。

順位の低いキーワードだけを通知

また、ダッシュボードを活用して、「どのURLでランクインしているか」、「そのページは他にどのキーワードでランクインしているか」など、順位以外のSEO指標もチェックしながらコンテンツの改善することもできます。

キーワードとページのマッチ状況のモニタリング
キーワードとページのマッチ状況のモニタリング

 

コンテンツ量と体制をバランスさせる

サイト規模やコンテンツ量と、運用体制はバランスが取れている必要があります。コンテンツ量が多いサイトほど、メンテナンスのための工数がかかるため、体制が必要になります。当たり前だと思われるかもしれませんが、コンテンツSEOを行うのであれば重要な考え方です。

新規でコンテンツを作成する工数は十分に取られていても、コンテンツを更新するための工数が割り当てられていない体制で、サイトが運用されているケースがよくあります。コンテンツ量が少ないうちは、まだ良いのですが、コンテンツ量が増えれば、コンテンツを更新するための工数をしっかり取りましょう。もし、更新のための工数を割けないのであれば、サイト規模(コンテンツ量)を小さくする(抑える)ことも考えてください。メンテナンスされていないコンテンツが大量にあるサイトは、ユーザーからも評価されず、検索エンジンからの評価も落とし、SEOの効果も出ないのです。コンテンツに限った話ではなく、SEOやサイト運営全般の話ですが、SEOで成果を出すためにも、サイト規模/コンテンツ量と体制は釣り合った状態にしましょう。

 

まとめ

SEO流入を狙ってコンテンツを運用する方法について、幅広くまとめました。コンテンツSEOを運用し、SEO効果を狙うには、調査や効果検証をDemandMetricsなどを使って効率的に行いつつ、体制や独自の情報源を作って、差別化するということに集約されると思います。当社では、DemandMetricsの提供を通じて、SEOの運営体制の構築に貢献していければと思いますので、お気軽にご相談ください。